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スターの登竜門!NBA全国バレエコンクール 後編(4ページ目)

1998年にスタートし、以来数々の才能を発掘してきたNBA全国バレエコンクール。1月に開催される本戦はローザンヌの前哨戦ともいわれ、毎年大きな注目を集めています。全国から集うスター候補たちの中から、頂点を極める逸材とは……? コンクール運営委員長・久保栄治さんにお聞きしました。

小野寺 悦子

執筆者:小野寺 悦子

バレエガイド


頂点に立つのも、生き残るのも狭き門ですね。

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久保>NBA全国バレエコンクールには毎年約1400名の応募者が来ますが、そのなかで“おぉっ!”と思う子はひとりかふたりくらい。本当に狭き門です。

バレエは奥が深い。感情表現だけではなく、基本と完全に一体化してはじめて自由になれる。基本そのものになったとき、はじめて本当の表現になる、一度完全にゼロになる必要がある。ゼロというのは、基本と完全にひとつになること。完全に基本と一体になった後で表現することは全ていい。

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それ以前に個人の主観に基づいてする表現は違う。ビデオでヌレエフを見 て同じようにやったとしても、へんなクセを覚えただけ。それはクセであって、本質的なものはない。本質はビデオじゃ学べないから、本当にわかったひとが伝えていかなければいけない。プリマに至った境地は、そのひとにしか伝えられない。だからこそ価値がある。人類がどこまでいけるかという世界であり、それに対しての評価ですから、極めるのは本当に大変です。

でもときどき、びっくりするようなすごい子が出てくる。これまでもそうやって、NBA全国バレエコンクールでダイヤモンドを見つけてきました。そういう時は、やってて良かったなって思います。そのために続けている部分もあるし、彼らの将来を楽しみにしています。

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