企業経営のノウハウ

社員旅行や運動会、本当に社内活性化に効果があるの?

社員旅行や社内運動会を実施する企業があります。社員旅行や運動会、いわゆる社内イベントの効果とはどのようなものがあるのでしょうか? また効果を上げる仕掛けや工夫とはどのようなものがあるのでしょうか? ダイバーシティの進展に伴い、さまざまな価値観のメンバーが社内に存在しています。社内活性化が多くの企業で課題となるなか、今回は社内イベントについて考察してみます。

豊田 健一

執筆者:豊田 健一

総務人事・社内コミュニケーションガイド

社内イベントの良かった点

『月刊総務』2013年9月号の特集「企業を強くする場の作り方」で取り上げられた「効果を最大化する社内イベントとは」(株式会社ジェイティービーモチベーションズが2012年に実施した「社内イベントに関するモチベーション調査」)からイベントの効果を見ていきましょう。
社内旅行の様子

社内旅行先での会話が、関係を深くする


まず、実際に社内イベントに参加した参加者側の意見、社内イベントの良かった点としては、「社員全員が同じ場所に集まったこと」、「参加型で、自分たちも一緒に楽しめたこと」が上位に挙がっています。

イベントの特徴は、「同じ場所、同じ時間、同じことをして、あるいは同じ話を聞いて、同じ思いになること」です。そして、普段別々の場所で働いている社員が同じ場所に集まることはほとんどなく、同じ場所に集まること自体が社員とっては嬉しいことなのでしょう。

また、冒頭に記した社員旅行や運動会などは、まさに参加型であり、参加した社員にとっては自らも楽しめ、満足度の高い社内イベントと言えるでしょう。そこではリアルなコミュニケーションが行われることになりますし、その後のビジネスでのコミュニケーションにも繋がることでしょう。

参加したいと思う社内イベント

先の社内イベントの良かった点にも挙げられていますが、社員が集まり、自らも参加できることに参加者は満足を得ています。参加したいと思うイベントは、よって、「社員同士が和やかに交流できるイベント」という結果が出ています。

表彰式や周年イベント、キックオフなど定番の少しお堅い社内イベントも、懇親会を組み込み社員同士が交流できる場があれば、社員の満足度は高まるでしょう。むしろ、日頃会話することのない社員同士が交わる場は積極的に仕掛けることが大切です。このような場で知り合えれば、仕事で困った時、社内で協力を仰ぎたい時に、相談する先となることも考えられるからです。
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