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石井かほる出演『ダンス・アーカイヴ in JAPAN』(9ページ目)

日本洋舞史の100年を振り返る『ダンス・アーカイヴ in JAPAN』。第二回開催を迎える今回は、昭和初期を中心に初演された6作品を上演し、過去から未来へとアーカイブを繋ぎます。ここでは、出演および作品監修を手がける石井かほるさんにインタビュー。公演への想いをお聞きしました。

小野寺 悦子

執筆者:小野寺 悦子

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今回上演する『マスク』は石井さんご自身が踊られます。新国立劇場ではこれまで何度か作品を上演されていますが、舞台に立つのは今回が初めてですね。

石井>『マスク』は私のソロですが、ちょっと怖じ気づいています。すごく怖がりなんです。いくつになっても恐怖心は取れないですね。取れた人がいたら、教わりたいくらいです(笑)。とにかく、一生懸命やります。もうそれしかない。やっぱり、漠先生の作品をみせたいと思うから。

世界的にみると、今も日本のダンス=舞踏なんですよね。土方巽さんと大野一雄さんのお名前はどこに行ってもまず出てくる。先日ブラジルに行って作品をつくってきましたが、そのときもそうでした。現地で日本のモダンダンスについてインタビューを受けていたら、“日本には土方さんと大野さんがいますがどう思われますか?”と聞かれて。私が“土方さんとは飲み友達です”と言ったら、みなさん大笑いされてましたけど(笑)。土方さんとは本当に飲み友達で、よく中西夏之さんとふたりでやってきては、表通りから二階の私の家まで“おーい、かほる、飲みにいくぞ!”と大声で呼ばれたものです。インタビューでは、“日本にはまだいろいろなダンスがあって、今日私がやるダンスもそのひとつでとても面白いんですよ”と伝えました。要するに、ブラジルでもやっぱり日本のダンス=舞踏なんです。

漠先生をみてもわかるように、日本のモダンダンスというのは1900年代のはじめから独特の動きを持っています。それをこの機会にもっとみんなに伝えていかなければいけない。『ダンス・アーカイヴ in JAPAN』がなかったら、知らないまま過ぎていたかもしれない。今まで考えてこなかったこと、見過ごしてきたことがある。やっぱりこれは若いひとたちに残していかなければいけない。ただ踊っていればいいのではなく、社会的な問題と関わっていくことがダンスにも必要なんだということ。それがどれほど重要なことかということを伝えていきたいし、若いひとたちにもきっとわかってもらえると思うんです。それをこの『ダンス・アーカイヴ in JAPAN』が考えさせてくれた気がします。

ph

 





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