大学生の奨学金/民間企業体や大学独自の奨学金制度

学費免除+毎年60万円を支給する専修大学の奨学金

在学生が約2万人と大規模でありながらも、面倒見の良い大学として知られる専修大学は、奨学金にも力を注いでいます。日本全国から学生が集まる専修大学が、なぜ学生支援に力を注ぐのか。その理由は、創立者たちの思いに由来しているようです。今回は、奨学金にスポットを当てて、専修大学の魅力を紹介したいと思います。

久米 忠史

執筆者:久米 忠史

大学生の奨学金ガイド

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専修大学 シンボルマーク

専修大学は、東京(千代田区神田)と神奈川(川崎市多摩区)に2つのキャンパスを持ち、約2万人の学生が学ぶ大規模な大学です。

専修大学のネットワークは日本全国に広がり、特に一部全学生の父母(保護者)が組織する育友会が、大学と連携して在学生の保護者との懇談会を実施するなど細やかな支援体制を整えています。

4年間の授業料と施設費の免除に加え、ひとり暮しの学生には240万円が支給される「スカラシップ入学試験」

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生田キャンパス

専修大学のスカラシップ入学試験に合格すると、4年間の授業料と施設費が免除されるだけでなく、ひとり暮しが必要な遠方からの学生に対しては、年間60万円もの生活支援金が支給されます。

したがって、入学金(26万円)と諸経費(4万4000円~7万9000円)だけを納めれば、それ以外の学費を一切心配することなく学生生活を送ることができ、さらに、地方出身などひとり暮しが必要な学生には、年額60万円の生活支援費が支給されるという手厚い支援内容となっています。

<専修大学 スカラシップ入学試験>
1. 4年間の授業料が免除
2. 4年間の施設費が免除
3. 自宅外通学者には年間60万円を支給
4. 全国17会場で受験可能(札幌/仙台/郡山/宇都宮/高崎/新潟/金沢/甲府/長野/静岡/名古屋/大阪/広島/福岡/那覇/専修大学神田校舎/専修大学生田校舎)

北海道から沖縄まで各地に試験会場が設けられていることで、地方の学生は交通費を節約できるので大助かりだと思います。

働きながら学ぶ学生を支援 二部(夜間部)のスカラシップ入試

二部(夜間部)を設ける大学が減少を続けるなか、専修大学では二部を守り続ける数少ない大学です。

・専修大学(二部) 初年度学費 75万5500円
(入学金13万円/授業料46万円/施設費13万円/その他3万5500円)

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神田キャンパス

実は、専修大学では、二部にもスカラシップ入試制度が設けられており、一部のスカラシップ入試と同じく、4年間の授業料と施設費が免除されるうえ、自宅外通学者には年間30万円の生活支援費が支給されます。

一部の入試と異なり、試験会場が専修大学の神田キャンパスのみとなっていますが、経済的に厳しい学生にはぜひチャレンジして欲しい制度です。

スカラシップ入学試験は、専修大学の目玉となる奨学金制度ですが、そのほかどのような独自奨学金を設けているのかを見ていきましょう。

学業奨励と経済支援の2つの性格の奨学金制度

<専修大学のそのほかの奨学金制度>
1. 新入生特別奨学生/1~3年次の授業料半額相当額を支給
2. 新入生学術奨学生/法・文・人間科学部30万円、その他学部15万円、二部学生15万円を支給
3. 学術奨学生/一部学生30万円、二部学生15万円を支給
4. 自己啓発奨学生/個人20万円、団体50万円を上限に支給
5. 指定試験奨学生/公認会計士試験の合格者に対して10万円~30万円を支給
6. 利子補給奨学生/教育ローンの年間利子分の一部を支給
7. 家計急変奨学生/授業料40%相当額を支給
8. 育友会奨学生/学費1期分相当額を支給
9. 神山奨学生(二部学生対象)/年間12万円を支給
10. 下田奨学生(二部学生対象)/年間10万円を支給

さらに、海外研修や懸賞論文に取り組む学生をサポートする制度や災害に見舞われた学生を金銭面で支援する制度を用意するなど、学生に寄り添おうとしている大学の姿勢を見ることができます。

歴史のある専修大学が、なぜ、このような取り組みを行なうのか。そこには、創立者“たち”が若者に懸けた思いが原点にあるようです。

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