メルセデスのフルラインナップ化が止まらない
前回の記事「2015年も乗りたい! 個性的な輸入車たち」でも取りあげたように、ここ数年は輸入車豊作の年が続いた。2015年の今年もその勢いは衰えずと言いたいところ、なんだけれども、上陸予定とおぼしきクルマたちのリストを眺めていると、残念ながら、さほど当たり年ではなさそうな気になってきた。新型として発表されるモデルの数は、それなりにあると思う。けれども、多くは派生モデルや追加グレード。例えば、昨年のメルセデス・ベンツCクラスやミニのようなビッグネームのフルモデルチェンジ予定がない。ワールドプレミアがあったとしても、日本への導入が間に合わない(たとえばメルセデス・ベンツEクラス)。かといって、BMW i3&i8のような、挑戦的ハイインパクトモデルの登場も、今のところ期待できない。
少なくとも、この2、3年続いた輸入車陣営の攻勢を見ることはできないような気がしてならないのだ。もちろん、1月のデトロイトショーや3月のジュネーブショーをチェックしてからじゃないと最終的な判断は下せないけれども、何となく小休止感のあることだけは否めない。
ある程度のビッグネームで、上陸が待ち遠しいワクワク系のモデルといえば、どうだろう、スーパーFRスポーツのAMG GTと、旧型とほとんど見分けのつかないアウディTTくらいのものか。ジャガーXEやVWパサートといった地味系サルーンはツウの気を引きこそすれ、大きな話題にはなりえない。
世界的に堅調な人気のクロスオーバーSUVカテゴリーでは、ボルボXC90やランドローバーディスカバリー・スポーツ、ジープ レネゲード、そして満を持して登場のメルセデス・ベンツGLEクラスが注目だろうか。
ちなみに、このGLEクラス。聞き慣れないネーミングだが、読んでそのまま、クロスオーバーSUVであるGL系のEクラスセグメント、と思えばいい。つまり、今後、GLA、GLEに引き続き、GLCやGLSが登場するということ。メルセデス・ベンツのさらなるフルラインナップ化が止まらない!