輸入車/注目の輸入車試乗レポート

2015年“輸入車ラインナップ”完成! 注目は?

ここ数年の輸入車豊作から、何となく小休止の感がある2015年。そんな年だから、輸入車ファンとしてはじっくり腰を据えて、この2年間で登場した多数の“新型車”たちを振り返ってみるのも良いのでは。個人的には、今一度、フランス車に注目して欲しい。

西川 淳

執筆者:西川 淳

車ガイド

メルセデスのフルラインナップ化が止まらない

メルセデス-AMG GT

2014年のパリサロンでお披露目された、SLS AMGに代わるロングノーズ&ショートデッキの2シータースポーツ、メルセデス-AMG GT。4L V8ツインターボを搭載

前回の記事「2015年も乗りたい! 個性的な輸入車たち」でも取りあげたように、ここ数年は輸入車豊作の年が続いた。2015年の今年もその勢いは衰えずと言いたいところ、なんだけれども、上陸予定とおぼしきクルマたちのリストを眺めていると、残念ながら、さほど当たり年ではなさそうな気になってきた。

新型として発表されるモデルの数は、それなりにあると思う。けれども、多くは派生モデルや追加グレード。例えば、昨年のメルセデス・ベンツCクラスミニのようなビッグネームのフルモデルチェンジ予定がない。ワールドプレミアがあったとしても、日本への導入が間に合わない(たとえばメルセデス・ベンツEクラス)。かといって、BMW i3i8のような、挑戦的ハイインパクトモデルの登場も、今のところ期待できない。

少なくとも、この2、3年続いた輸入車陣営の攻勢を見ることはできないような気がしてならないのだ。もちろん、1月のデトロイトショーや3月のジュネーブショーをチェックしてからじゃないと最終的な判断は下せないけれども、何となく小休止感のあることだけは否めない。
アウディTT

2014年のジュネーブショーに登場した、3代目となるコンパクトスポーツ、アウディTT。オープン2シーターのロードスターも用意される

VWパサート

VWの上級サルーン&ワゴン(ヴァリアント)のパサート。プラグインハイブリッドモデルも登場予定。3種類の装備ラインを用意、安全装備も充実している

ある程度のビッグネームで、上陸が待ち遠しいワクワク系のモデルといえば、どうだろう、スーパーFRスポーツのAMG GTと、旧型とほとんど見分けのつかないアウディTTくらいのものか。ジャガーXEやVWパサートといった地味系サルーンはツウの気を引きこそすれ、大きな話題にはなりえない。
ランドローバー ディスカバリー・スポーツ

オフロードはもちろん、オンロードを意識したランドローバーのプレミアムコンパクトSUV、ディスカバリー・スポーツ。2L直4ターボに9ATを組み合わせる。価格は492万~692万円

世界的に堅調な人気のクロスオーバーSUVカテゴリーでは、ボルボXC90やランドローバーディスカバリー・スポーツ、ジープ レネゲード、そして満を持して登場のメルセデス・ベンツGLEクラスが注目だろうか。
メルセデス・ベンツGLEクーぺ

メルセデス・ベンツのミドルクラスSUV、MクラスはGLEへと変更予定。まずはクーペフォルムのスタイリッシュなSUV、GLEクーペが登場した

ちなみに、このGLEクラス。聞き慣れないネーミングだが、読んでそのまま、クロスオーバーSUVであるGL系のEクラスセグメント、と思えばいい。つまり、今後、GLA、GLEに引き続き、GLCやGLSが登場するということ。メルセデス・ベンツのさらなるフルラインナップ化が止まらない!

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