自分のビジネスを行うとは、『本当の資産』を持つということ
ビジネスを持つことがなぜ大事か
「職業」と「ビジネス」の違いについてもお伝えしました。大事な考え方の1つなので、復習しておいてください。
今回は、「自分のビジネスを考えるときにすべきこと」についてです。「自分のビジネスを持つ」とは、具体的にどういうことでしょうか。金持ち父さんと私の答えはこうです。「自分のビジネスを持つということは、『本当の資産を持つ』ということだ」いかがでしょうか?あなたの答えとはずいぶん違っていたかもしれません。しかし、本当に金持ちになりたいと思ったら、この考え方が重要になるのです。
前回、「学校で良い成績を取ってよい良い大学を出て、良い会社に就職できるようになりましょう」という教えに従った人は、個人の財務諸表(損益計算書と貸借対照表)のうち、損益計算書の「収入」の欄、つまり「稼ぐこと」に意識を集中しているとお話しました。
一方、「自分のビジネスを持っている」人は、貸借対照表の「資産」の欄に意識を集中しています。金持ちになる第一の秘訣は、「資産と負債の違いを知り、資産を購入すること」だからです。金持ちはつねに「資産」に注目し、それ以外の人は「給与明細」の数字とにらめっこしています。今のあなたはどちらですか?
自分のビジネスを考え始めるときにすべきことは、これまでやってきた昼間の仕事は続けながら、「本当の資産」、つまりキャッシュフロー(不労所得)を生む資産を買ったり築いたりすることです。「本当の資産」とは、買った時点で価値が大きく下がる消費財ではありません。マイホームでもマイカーでも、自分で使う高級ゴルフセットもありません。
本当の資産って何?
「本当の資産」とは、例えば次のようなものです。・自分がその場にいなくても収入を生み出すビジネス
・株式
・債券
・収入を生む不動産
・手形や借用証書(お金を貸したという証明書)
・音楽、書籍などの著作権、発明の特許権
・その他、価値のあるもの、収入を生み出すもの、市場価値のある物品
ただし、そのような「本当の資産」をやみくもに買えばいいというわけではありません。どんな資産への投資にもリスクが伴います。そのリスクについて知り、リスクをコントロールする方法を身に付ける必要があります。間違いや失敗を犯すことを覚悟し、そこから学ぶのです。派手に転びさえしなければ、やり続けることができます。本を読んだだけで自転車に乗れるようになった人はいませんよね。
詳しくは、私の著書「金持ち父さん貧乏父さん」を参照してください。どれが「本当の資産」なのか、見分けるのが難しいと思われる方は、金持ち父さんの「資産」と「負債」の定義を思い出してください。
「資産は、あなたのポケットにお金を入れてくれる」
「負債は、あなたのポケットからお金をとっていく」
あなた自身がお金のために働くのではなく、「お金があなたのために働いてくれる」ようなしくみを作るために学び、考え、行動することが、金持ちへの最短コースです。
2014年もあと少しで終わりです。あなたの「経済的自由への旅」にとってどのような1年だったでしょうか。私は1984年の暮れを思い出します。妻キムと親友ラリーと3人で雪深いカナダの山小屋で、自分たちの将来について語り合いました。私たちはほとんど一文無しでした。それでも将来の夢を語り合い、1985年が明けると、それぞれが「経済的自由」を手に入れるための目標を立てました。1994年に私と妻キムは経済的自由を手に入れ、ラリーは1996年に起業家向け雑誌で「最速成長企業」の1社に選ばれました。
カナダの山小屋で私の耳に聞こえてきた金持ち父さんの言葉をあなたにも贈ります。
「君の前に立ちはだかっているのは、君自身と、自分に対する疑いの気持ちだけだ。ずっと同じままでいるのは簡単だ。たいていの人は一生同じままでいることを選ぶ。自信の不足と怠け心に挑戦すれば、自由へと続く扉を見つけることができる」
今、あなたがお金をいくら持っているかは問題ではありません。今、あなたが何をするかが問題です。それがあなたの将来を創るからです。お金について楽しく学びましょう。良いお年をお迎えください。
★次回は、金持ち父さんになるために絶対必要な考え方をお教えします
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ロバート・キヨサキ氏
「金持ち父さん」日本オフィシャルサイト
http://www.richdad-jp.com/