投資でお金を増やす人になる連載/金持ち父さんロバート・キヨサキ氏直伝!貧乏父さんが金持ち父さんになる新常識

金持ち父さんがアドバイス!年末年始に考えたいお金

さて、今年も残すところあとわずかとなりました。米国は11月第4木曜日の感謝祭からホリデーシーズンに入っています。感謝祭翌日のブラックフライデー、さらに翌週月曜日のサイバーマンデーなど、クリスマスに向けて買い物客がリアルやネットの店舗にどっと押し寄せます。

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執筆者:あるじゃん 編集部

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キヨサキ氏が教えるホリデーシーズンに考えたこと

皆さんこんにちは、ロバート・キヨサキです。お金と投資の勉強は進んでいますか? 前回と前々回の2回にわたって私の10月の来日時のインタビューをお届けしました。とくに日本の皆さんにお伝えしたいことをいろいろとお話しました。まだの方はぜひ読んでみてくださいね。

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米国の歳末商戦によぎる不安

さて、今年も残すところあとわずかとなりました。米国は11月第4木曜日の感謝祭からホリデーシーズンに入っています。感謝祭翌日のブラックフライデー、さらに翌週月曜日のサイバーマンデーなど、クリスマスに向けて買い物客がリアルやネットの店舗にどっと押し寄せます。

今年は歳末商戦が例年よりかなり早くスタートした感があります。10月のハロウィーン商戦が終わらないうちにクリスマス商品が飾られているのを目にしました。感謝祭の後の1週間に買い物客が使った金額の平均額は昨年よりも多い967.13ドルにのぼると推計されています。

米国の世帯の半数が老後の資金をまったく蓄えていないことを考えると、これは驚くべき数字です。全世帯の老後の蓄えの平均額は95,776ドルというデータがありますが、最も数の多い世帯の中央値はわずか5,000ドルです。

金持ちに学んでラットレースから脱け出そう

歳末商戦になると、どうして財布のヒモが緩んでしまうのでしょうか。それは私たちの社会が、すばらしい従業員とすばらしい消費者を作り出すようにできているからです。小売業界はあの手この手で人々の購買意欲をそそり、競争意識をあおって要らない物まで買わせます。

「金持ち父さん」ではそのような生活の場を「ラットレース」と呼んでいます。大多数の人はここで暮らしています。ラットレースの人々は富を生み出すことはなく、自分の時間と引き換えにお金をもらって、自分のポケットからお金を取っていくだけの負債にお金を使っています。

しかし金持ちはラットレースでは暮らしていません。資産と負債の基本的な違いを理解しているからです。彼らはキャッシュフロー(不労所得)を生み出す資産にまずお金を使い、不労所得が得られたらそのお金を再投資するか、余裕があれば負債を買うのに使います。

要するに金持ちは、他人ではなく自分を金持ちにするためにお金を使っているのです。だから、あなたも金持ちの考え方を学んで行動すれば、つまり資産を買うために学ぶ時間とお金を投資していけば、ラットレースから脱け出すことが可能になります。

あなた自身のお金について考えよう

私が妻キムと共に最初に迎えたホリデーシーズンは貧しくわびしいものでした。しかし私たちは、何があってもまず投資のための資金を確保し、ファイナンシャル教育を身に付けるために時間を投資しました。毎年すてきなプレゼントを交換するようになったのはその後のことです。

「金持ち父さん」がファイナンシャル教育を身に付けることを強くお勧めしているのは、そうすればあなたが経済的自由を手に入れ、あなたの大切な人たちをも幸せにできると確信しているからです。そして世界はもっと自由で安全な場所になるでしょう。お金はこの世で一番大事なものではありませんが、あなたの大事なものに影響を与えています。

自分のお金をコントロールできるようになれば、経済的自由が手に入ります。このホリデーシーズンは、時間をとってあなた自身のお金について考えてみませんか? 1年を振り返り、新年の目標、そして経済的自由を手に入れるため、あなた自身がますます豊かになるための計画を立てましょう。

ジム・ロジャーズと2018年の世界

10月末、私のラジオ番組「リッチダッド・ラジオショー」にあの世界的な投資家ジム・ロジャーズがゲスト出演してくれました。彼は家族とともにシンガポールに住んでいます。

農業分野やフィンテック(情報技術を駆使した金融サービス)に投資していること、金(ゴールド)は70年代からずっと買い増していること、ビットコインなどの暗号通貨はまだ買うほどの情報がそろっていないと思っていること、21世紀は中国が重要になるので娘たちは中国語を完ぺきに話せるように教育を受けていることなどを話してくれました。

世界経済については、米国、日本をはじめ世界中の国が債務を積み上げていて、中国までも債務国になってしまい、その規模は2008年の暴落時をはるかに上回っていると警告しています。私もまったく同感です。米国は株式市場が最高値を更新し続け、不動産市場もバブルで異常な低金利です。私は市場の大暴落が間近にせまっていると感じています。

日本びいきの彼は、アベノミクスは短期的には投資家には恩恵をもたらすが、長期的には悪影響だと言います。お金を刷りまくって経済が良くなった国はありません。また、人口減少、国の債務、移民を受け入れないことや予算の膨張による日本の衰退を心配していました。

彼のリスナーへのメッセージは、「とにかく気を付けること。バブルに踊らされないで歴史を学び、しっかり知識をつけてください。お金の話は、イエレン(前FRB 議長)ではなくロバート・キヨサキに聞け(笑)」でした。ジム・ロジャーズ、ありがとう。

今あなたがお金をいくら持っているかは問題ではありません。あなた自身の将来のより良い経済状態のために、今あなたが何をするかが問題です。少しずつでいいので毎日続けることが大事です。お金について楽しく学びましょう。良いお年をお迎えください。

教えてくれたのは……
ロバート・キヨサキ氏

投資家、ビジネスマン、ベストセラー作家。著書『金持ち父さん 貧乏父さん』にて金持ちがお金について自分の子供たちに教えていること、中流以下の人たちが教えていないことを明かす。労働所得(給料)で生きるのではなく、お金がお金を稼ぎ出す不労所得の重要性を説き、お金教育の一環として『キャッシュフローゲーム』を開発した。

「金持ち父さん」日本オフィシャルサイト
http://www.richdad-jp.com/

写真/松本英明

※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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