投資でお金を増やす人になる連載/金持ち父さんロバート・キヨサキ氏直伝!貧乏父さんが金持ち父さんになる新常識

キヨサキのお金持ちになるために必要な15の能力、とは

金持ち父さんから学んだ「お金の読み書き能力」を身に付けるのために必要な15の教えについて、具体的内容を解説します。

あるじゃん 編集部

執筆者:あるじゃん 編集部

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金持ち父さん「お金の読み書き」15の教えを具体的に解説

皆さんこんにちは、ロバート・キヨサキです。お金と投資の勉強は進んでいますか? 前回は「お金の読み書き能力(ファイナンシャル・リテラシー)」を身に付けるのに必要な15の教えについて項目だけお話しました。

今回は、15の教えのそれぞれについてもう少しお話します。ちょっと長くなりますが、これで本当の「お金の読み書き能力」を身に付けるのに何を学べばよいかがわかるので、ぜひ最後まで読んでみてください。

お金の読み書き能力とは

お金の読み書き能力とは



「お金の読み書き能力」が身に付く15の教え

1.お金の歴史を知る。

「お金がどのように働いているか」を知ることは重要です。それは、その歴史をたどることで明らかになります。お金は、大昔の物々交換のような単純なものから、現在のデリバティブ(金融派生商品)のような複雑なものにまで発達してきました。

「モノ」から「概念」に進化したお金は、もはや目に見えないし、直感的にわかるものでもありません。だから、経済的自由を手に入れて金持ちになりたかったら、お金について学ぶことが重要なのです。お金の歴史を知るうえで重要な年を挙げておきましょう。

1903年 ロックフェラーの「一般教育委員会」が、米国の教育制度を支配するようになった。
1913年 「連邦準備制度」が設立された。
1929年 「世界大恐慌」が勃発した。
1944年 「ブレトンウッズ体制」が発足した。
1971年 ニクソン大統領がドルと金(ゴールド)の兌換を停止した。
1974年 「従業員退職所得保障法(エリサ法)」が可決された。

それぞれが、いま私たちにどういう影響を与えているのかについては、ネットで調べてみるのもよいでしょう。私の著書『金持ち父さんの予言』を読んでいただくとわかりやすいかと思います。

2.あなた自身の「財務諸表」を理解する。

金持ち父さんはよくこう言っていました。「銀行は、君に学校の成績表を出せと言ったりはしない。彼らが見たいのは、君の『財務諸表』、つまり君のお金の成績表なんだ」経済的自由を手に入れて金持ちになりたいなら、財務諸表の3つの部分:「損益計算書」、「貸借対照表」、「キャッシュフロー計算書」を理解できるようになる必要があります。

3.「資産」と「負債」の違いを知る。

お金の問題で苦しむ人がこれほど多いのは、「資産」と「負債」を混同しているからです。たとえば、「持ち家は資産だ」と多くの人が思っていますが、実際には「負債」です。だから金持ち父さんは、「資産」と「負債」を次のようなシンプルな言葉で定義したのです。

・「資産」は、あなたのポケットにお金を入れてくれるもの。
・「負債」は、あなたのポケットからお金を取っていくもの。

この定義を覚えておけば、2つの違いは一目瞭然ですね。

4.「キャピタルゲイン」と「キャッシュフロー」の違いを知る。

投資は、キャピタルゲインを狙う人がほとんどです。これは、投資対象の価格が上がることによって利益を得ようとするものですが、残念ながら今日では大損している人が多いようです。キャピタルゲイン狙いの投資は、よほど市場の動向を読む力がなければ、そのほとんどがギャンブルです。本当の金持ちは、自分が働かなくても半永久的に収入をもたらしてくれる「キャッシュフロー」を狙って投資します。彼らにとってキャピタルゲインは、たまにもらえるオマケに過ぎないのです。

5.「ファンダメンタル投資」と「テクニカル投資」の違いを知る。

ファンダメンタル投資は、投資対象の企業の財務諸表を読み解き、将来の成長を予測し、その予測に基づいて投資する方法です。テクニカル投資は、様々な指標によって市場や投資家の心理を推し測り、その推測に基づいて投資する方法です。いずれの方法で投資しても成功は可能ですが、継続的なファイナンシャル教育と努力は不可欠です。

6.資産の「強度」を測定する。

この世は投資のチャンスであふれています。問題は、どれが投資に値するかということです。ファイナンシャル教育が重要なのは、「資産の強度を見分ける目」を育ててくれるからです。強度を測定できる方法の1つが「B-Iトライアングル」です。「チーム」、「リーダーシップ」、「使命」、「キャッシュフロー」、「コミュニケーション」、「システム」、「法律」、「製品」という構成要素によって全体を判断します。『金持ち父さんの投資ガイド入門編』など私の著書のいくつかで紹介していますので、一度目を通してみてください。

7.「良いパートナー」と「良いチーム」を選ぶ方法を知る。

良いパートナーやチームは、ビジネスの成功に欠かせません。金持ち父さんはよくこう言っていました。「悪いパートナーを経験していれば、良いパートナーがどういうものかがわかる」いやな経験も含めて、あらゆる人とのあらゆる交流から学んでください。どんなに良い取引も、パートナー選びに失敗すれば、悪い結果に終わるおそれがあります。パートナーとチーム選びはそれだけ重要なのです。

8. どの資産が自分に最適かを知る。

資産には、「ビジネス」、「不動産」、「ペーパーアセット(紙の資産)」、「コモディティ(商品)」の4つの種類があります。そのうちのどれが一番あなたに適しているのかを知るために、それぞれについて学んでみてください。どれが自分に合うのかが判ったら、その資産の専門家になるつもりでさらに学んでください。

9.資産を「集中すべきとき」と「分散すべきとき」を知る。

理想を言えば、8でお話した4種類の資産に分散して投資するのが良いのですが、まずは自分の強みを最も発揮できる資産に集中するのがよいでしょう。古いことわざにも、「万人を喜ばせようとすれば、誰も喜ばせることはできない」というのがあります。投資も同じです。

10.リスクを最小化する。

投資とビジネスには、必ずリスクが伴います。賢い投資家は、「ヘッジ」によってリスクを最小化します。どの資産の種類でもリスクヘッジの方法はたくさんあります。リスクを最小化する方法を必ず学んで実行してください。

11.税金を最小化する方法を知る。

金持ちになるのに重要なのは、「いくら稼げるか」ではなく「いくら持ち続けられるか」です。お金の教育を受けていない人は、どんなに稼いでも税金で貧乏になります。賢い人は、税金を自分に有利になるように利用する方法を心得ています。税金について学んでください。

12.「借金」と「信用」について知る。

皆さんはもうご存知だと思いますが、借金には「良い借金」と「悪い借金」があります。借金を活用するコツは、賢く借りて賢く返す方法を知ることです。きちんとした返済計画がなければ、「信用」を失ってしまいます。これは大変なことです。借金についてしっかり学んでください。

13.「デリバティブ(派生物・金融派生商品)」の活用法を知る。

デリバティブ(派生物)とは、別のものから発生したものです。たとえば、オレンジジュースはオレンジの派生物です。私のビジネスは、私の思考の派生物です。融資の借り換えによる非課税の資金は、私の投資物件である資産の派生物です。富を築くうえで派生物を活用する方法はたくさんあります。

14.「あなたの富を盗むもの」について知る。

あなたの富を盗むもの、それは「税金」、「借金」、「インフレ」、「引退(定年退職)」の4つです。しかし、適切なファイナンシャル教育を身に付ければ、これらの力があなたの富を奪うのを阻止し、さらに自分に有利になるように使うことができるようになります。その方法をぜひ学んでください。

15.「間違いの犯し方」について知る。

人間は、間違いを犯しながら学ぶようにできています。まったく間違わないというのは不可能です。大事なのは、小さな間違いを犯すたびにそこから学ぶこと、そして二度と起き上がれないような大きな間違いを犯さないことです。間違いや失敗を「学びのチャンス」としてください。

以上ですが、難しいと思われた方もおられるかと思います。今は、「お金の読み書き能力」を身に付けるのにこの15項目が必要だということを理解して、何度か読み返してみてください。

今あなたがお金をいくら持っているかは問題ではありません。あなた自身の将来のより良い経済状態のために、今あなたが何をするかが問題です。少しずつでいいので毎日続けることが大事です。お金について楽しく学びましょう!

★金持ち父さんのエッセイは次回に続きます!

★ロバート氏の連載を第1回から復習したい方はコチラへ!
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教えてくれたのは……

ロバート・キヨサキ氏


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投資家、ビジネスマン、ベストセラー作家。著書『金持ち父さん 貧乏父さん』にて金持ちがお金について自分の子供たちに教えていること、中流以下の人たちが教えていないことを明かす。労働所得(給料)で生きるのではなく、お金がお金を稼ぎ出す不労所得の重要性を説き、お金教育の一環として『キャッシュフローゲーム』を開発した。

「金持ち父さん」日本オフィシャルサイト
http://www.richdad-jp.com/

※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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