ゴルフはCセグメントのスーパースター
2014年に生誕40周年を迎える、7代目VWゴルフ。新モジュール戦略により全面刷新された。プリクラッシュブレーキシステムなど安全装備も満載。価格は258.7万~315.9万円。スポーティなGTI(383.3万円)やR(529.8万円)もラインナップ
Bセグメントよりも、ひとまわり大きなクラス、Cセグメントはどうか。このクラスは、欧州車の核で、長年、ゴルフがスタンダードだった。現在でも、ゴルフの完成度はずば抜けて高く、実用車という点で、たとえRやGTIといったスポーツモデルであっても、ゴルフに敵うモデルはなかなか見当たらない。スーパースターである。
性能面で互角なのは、Bセグ同様にフォードのフォーカスだが、いかんせん、日本市場におけるグレードの選択肢がない。これでは、いくらポテンシャルが高くても、マトモな勝負はできない。
ゴルフの姉妹であるアウディA3も当然、完成度が高く、プレミアムコンパクトとしても十分な資質の持ち主だが、モデルチェンジしたにも関わらず、見た目にほとんど変化がないため、いまひとつ盛り上がらない。そうこうしているうちに、メルセデスベンツが新型Aクラスでこのクラスに攻め入った。クルマのデキとしては、アウディA3の方が断然上だけれども、まったく新しいカタチのAクラスに人気が集まるのは致し方なしか。
Aクラスの兄弟車で、よりファミリィ向けの選択肢がBクラスだ。ここに敢然と新型車を送り込んでみせたのがBMWで、2シリーズアクティヴツアラーは、ミニで蓄えたFFの知見を余すところなくBMW流に再定義して送り出された懇親の一作。格好いいとはいえないけれども、実用ファミリィカーとしていちどはBMWに乗ってみたいというユーザーにはアピールするだろう。
Cセグメントでも、ドイツ勢の強さが目に付く。否、それがハナにつくという方も多いはず。ここでも、フランス車が注目だ。ルノーメガーヌもいいが、オススメはプジョー308。ゴルフ級の仕上がりと、プジョー流の懐深い乗り味が魅力。
ボルボV40も捨て難い。ブランドイメージもよく、走りも秀逸。なによりデザインがいい。ドイツ勢に飽き飽きしているという方は、ぜひ、プジョーかボルボをお試しあれ。
スポーツモデルでは、3ドアながら、メガーヌ・ルノースポールが圧倒的だ。ゴルフGTIもいいが、キレ味鋭い走りという点で、メガーヌRSの敵ではない。これに唯一、対抗できるのはBMWのM135iもしくはM235iだろう。この2台は、クラス唯一のFRである。後輪で地面を蹴る楽しさは、他では得難い経験だ。
変わった選択肢としては、ミニクロスオーバーがある。SUVとも言えるが、ハッチバック車としても通用する。ディーゼルターボを選ぶことができる点は、嬉しい。
エココンシャスなモデルとしては、少し大きいが、BMW i3を挙げておく。i3の魅力に関しては、以前のリポートを参照いただきたい。
B、Cセグメントに関わらず、自分で選ぶとすれば、どれを選ぶだろうか。そんな夢想を楽しんでみる。
毎日乗る、それも比較的長く乗る、という自動車ライター的なライフスタイルで考えると、やっぱりゴルフになってしまう。できればGTIが欲しい。そうではなく、街中中心でちょろちょろ動くというのであれば、BMWi3のREXか。趣味のクルマで思い切りガスを吐いてしまうので、日々のアシくらいはクリーンでいきたいからだ。
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