VW(フォルクスワーゲン)/ゴルフ

新型ゴルフは今年ナンバー1の衝撃

カローラに次ぐ世界のベストセラーカー、ゴルフがフルモデルチェンジを果たし、いよいよ日本の道を走りはじめた。フルモデルチェンジと呼ぶにふさわしい内容の7代目、300万円以下の実用車で、今年、ナンバー1の衝撃だ。

西川 淳

執筆者:西川 淳

車ガイド

フルモデルチェンジに相応しい内容

VWゴルフ

国内では1.2LターボのTSIトレンドライン(249万円)とTSIコンフォートライン(269万円)、1.4LターボのTSIハイライン(299万円)を用意

サザンオールスターズをTVCFに起用。その価格戦略と完成度の高さとがあいまって、新型ゴルフは今、ギョーカイの寵児となった。そこには、VWによる自らの“ガイシャ”イメージ払拭という大胆な戦略も見え隠れする。現行ポロ以来、VWは確実に、ガイシャに対する心理的な垣根を低めてきた。

日本車になりたいのだ、フォルクスワーゲンは。

筆者はその昔、VWゴルフ2に乗っていたけれども、あの時代(90年代)はまだ、大阪では駐車場に“ガイシャお断り”と平気で記されていた。

右ハン・ゴルフのどこがガイシャなんだよ! と憤りを覚えつつも、特別なクルマに乗っているという自意識もどこか満たされていて、長らく輸入車ブランドはそんなユーザーの気持ちの隙をニッチに狙ってきただけ、なのだろう。

その結果、いまだ、一割にも満たない純輸入車市場という体たらく。もちろん、国産メーカーが沢山あって、規制障壁の類がゴマンとあることは、百も承知。けれども、他人の変節が頼りというのでは、いつまでたってもラチがあかない。与えられた環境と能力のなかで、垣根を超えてみようじゃないか。ここ数年来のVWには、そんな、姿勢が伺える。

VWゴルフ

2009年に日本にも導入された6代目モデル

カローラに次ぐ世界のベストセラーカー、ゴルフがフルモデルチェンジを果たし、いよいよ日本の道を走りはじめた。74年にデビューした初代から数えて、最新モデルは第7世代である。第6世代と第5世代の間では、デザイン以外にこれといった大きな技術的チャレンジがなかった。そのぶん、今回はプラットフォームを含め、フルモデルチェンジ=全刷新と呼ぶにふさわしい内容となった。

つまり、旧型とはまるで違うクルマ、である。
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