自然に出てくる笑顔の場面を想定する
本当の笑顔に出会ったとき、見ているだけで清々しい気持ちになりますよね。店舗で何かを買う目的以外でホッコリする瞬間でもあります。そして、作り笑顔ではない屈託のない本当の笑顔は「打算なし」という正直さも演出してくれます。今回のテーマは笑顔のポイントについてです。
お母さんも赤ちゃんも最高の笑顔ですね!
もちろん、大好きなペットでも良いでしょう。ワンちゃん、ネコちゃんのかわいい仕草を思い浮かべてみてください。ご自身が誰の(何の)どのような表情をされたら、メロメロの笑顔をしてしまうのかを決めておくことです。子どもを持つパートの方が、お客様の赤ちゃんと接するときの笑顔は周りの方も思わずニッコリしてしまうもの。これは接客業をする人の最強アイテムです。
この店で働くことが楽しい・うれしい
「この店で働くことが楽しい、うれしい」と思える、これは笑顔あふれる店の基本ですね。ここまでに至るにはオーナーや店長の細かい観察と努力が目に見えない形でちりばめられています。がんばり過ぎて少し疲れた表情を垣間見えるようになったスタッフに、「休憩にいってらっしゃい」、「外の掃き掃除をお願い」という気分転換を促したりすることも大切です。配慮してもらえている、やさしく見ていてくれているという「安心感」が「信頼感」へと変化していくことで、多少きつい仕事でも乗り越えられるものです。またきついことをチームとして体験することで絆も芽生えていきます。
励ましや檄にも耐えられるようになったとき、人として成長している実感が湧き、店舗への感謝へと変わります。そんな時の笑顔もまた最高でしょう。成長の証をお客様に認めていただけたら、さらに良い状態になっていくことでしょう。
目標の設定と達成
個人の目標と店舗の目標をすり合わせることで「店」と「働く人」のシンクロ率が高まります。以前良くあったのが「大入袋」などでした。もちろんこれも良い方法だとは思いますが、ガイドは個人の目標達成のために店舗が協力を惜しまないことが大事だと思います。昔、このような事例がありました。音楽で身を立てたいと思っていたフリーターの男性がいました。店舗の常連の方でレコード会社の役員をされている方がいて、みんなで協力してそのお客様がいらっしゃると、売り込みをしてくれたり、本人がシフトに入っていない日でも、デモテープを渡したり、休憩タイミングをずらしてお話しができるように配慮したり。その後、見事にCDデビューを果たせました。今でも歌手(演歌)として活動を続けています。
恩返しを意味する行動の改善は人間、目を見張るものがあります。笑顔が最高なのはご想像の通りです。
笑顔の種類はたくさんある
動機やきっかけは何でもよいと思います。大切なのは、最高の笑顔であるかの評価(自己・他己)。これによって良くなったり悪くなったりもします。なので自己評価に関してはミラートレーニングは欠かせません。バックヤードから売り場に出る時は全身の身だしなみチェックと共にスマイルチェックは必ずやりましょう。案外少なくないのが、満員電車に揺られて通勤してきた後の、スマイルからはかけ離れた顔。ストレスが原因で自分でもびっくりするほど表情がこわばっていたりするものです。頬回りをマッサージしてからミラーチェックを行いましょう。そして、「今日の私、スマイルどうかな?」と同僚と確認し合いを行ってください。
ひとりで立ち上げる際は近しいお客様に見ていただく方法もあります。
結論としては、ご自身の笑顔で周囲の方がホッコリ、幸せな気分になるということは、最終的にはご自身がホッコリできるような「お返し」があります。充実した生活を送るためにも笑顔は欠かせませんね。