知る、理解、共感そして行動

「コミュニケーションとは要求である」。この言葉はかのドラッカーの言葉です。組織内のコミュニケーションにおいては、なんらかの要求があるということを意味しています。その要求とは、ある事象について知って欲しいというもの、その事象について理解して欲しいというもの、共感して欲しいというもの、そしてある行動をして欲しいというものがあります。
コミュニケーションをしている場面

コミュニケーションには明確な要求が必要



具体的な事象、例えばCSRで説明してみましょう。
CSRという概念を社員に知って欲しい。CSRの背景と目的について理解して欲しい。所属する企業が実践しているCSR活動について共感して欲しい。社員自らCSR活動を実践して欲しい。そのような要求、意図がある場合、例えば広報部から社員に対して、社内報でCSRの企画が掲載される等のコミュニケーションが行われることになるのです。

逆に言うと、このような明確な要求がないと、伝わるものも伝わらないと言うことができるでしょう。コミュニケーションを取ろうとする者は明確な要求、意図を持ち、その要求が最も実現しやすいコンテンツと手段を用いてコミュニケーションの相手にアプローチしていくことになります。要求レベルによって、表現すべきコンテンツ、取るべき手段が異なってくるので、その要求は明確にしておくことが必要となります。

また、相手に行動してもらおうと思ったら、先に記した、知る、理解、共感というプロセスが必要となり、行動まで到達するにはかなりハードルが高いということになります。

コミュニケーション・ツールの多様性

コミュニケーションが要求であるとすれば、下記に記す全てのものは社内コミュニケーション・ツールであるといえます。なにも社内コミュニケーション・ツールは社内報だけではないのです。

■ 社内報、社員手帳、手紙、パンフレット、カレンダー、電子メール、イントラネット、ホームページ、動画
■ 壁新聞、掲示(ホワイトボード)、ポスター、展示、放送、スライド、ビデオ、デジタルサイネージ
■ 勉強会、職場集会、会議、説明会、講演会、懇談会、朝礼
■ 各種運動(安全運動、提案制度など)、運動会、工場見学、慰安親睦会(社内旅行、新年会、パーティーなど)
■ 教育研修、小集団活動、プロジェクト活動、面接、改善提案制度、表彰制度

教育研修もこのような人材になって欲しいという要求の現れですから社内コミュニケーション・ツールのひとつとして考えても良いでしょう。