「板ばさみ」にガイドも共感

亀清旅館

ガイドの会社のスタッフと、全員で記念撮影


――お2人が継いでくれて、お母様は内心、喜んでいたのでは?

どうなんでしょうね~? でも、幸せだと思いますよ。今こうやって自分も女将ができていて、生涯現役でいられるわけですから。
年寄りだけで旅館をやっていると、やっぱり空気が沈んできますよね。そこに新しい息吹きが入ったので、「明るくなった」ってお客様に言われるんですよ。母は、私がやってた頃と何も変わってないわよ!と言って怒ってますけど(笑)。

――活性化しますよね。

そうですね。母は「あんたたちがやっていると、物は増えるし、お金は出るし……」とかよく言ってますけどね(笑)。

――でも、そうやっていろいろなものが動いてくると、停滞していた空気も変わりますね。

そうですよね。この裏に「瑞祥」っていう銭湯があって、そこに行く時にみなさんウチの前を通っていくんですけど、ここに旅館があるなんて気が付かなかったわなんてよく言われて(笑)。それくらい、前は目立たなかった。

――私の家も似たような状況でした。実家が昔からの商店街にあって、人の波がそんなに変わらず、むしろ前より静かになっていた。その店舗の2階に夫が会社をつくったので、社員が出入りするだけでも新たな流れができて、雰囲気が変わりました。それは喜ばれたと思いますね。彼も私の家族とまあまあうまくやっているし……。

うちはしょっちゅう衝突していますよ。母と(笑)。

――それができるのもいいかもしれない。お母様がお元気だからですよ。

元気というか、母がけっこう辛口なんですよね。毒舌家で、今どきこんなこと言うなんてと、一緒にいてヒヤヒヤすることがありますよ。

――「板ばさみ」的なところって、ありますよね。

ああ~、あります!! もうしょっちゅうですね~。だから「もう2人の言うこと聞かないからね!」って言うこともあります。

――やっぱりね~!

嫁姑の逆バージョンですよね。

――そうそう!!

一生懸命な彼を支えていきたい


――最後に、磨利さんの今後の夢を聞かせてください。

私はまだ、旅館の仕事は明日にでもやめてもいい、くらいに思っているんです(笑)。
今はまだ子供が心配ですね。いちばん下が小学校2年生で、いちばん上が中2。まだまだ手がかかるので、そっちのほうが心配。旅館はとりあえずタイラーに頑張ってもらって、私は彼のお手伝いをできる範囲でやれるだけです。

だからといって、じゃあいつかアメリカに帰るかっていったら、もう帰れないかなと思います。1年限定でとかだったら喜んで……なんですけど。

真ん中の息子が旅館をやりたいって言ってくれているのですが、実際はどうなるかは分かりません。ただ、子供心にも亀清がなくなるのはイヤみたい。「やらなくていいよ」と言うと怒るので、それ以上は言えないんですが……。自分も「旅館を継がなければいけない」で育ってきたわけではなく、自由に育ってきたので、子供にも「やってよ」という気持ちはないんです。
今はタイラーが一生懸命やっていますので、応援はしていますけど。

――じゃあ今は彼を支えて?

そうですね。彼は自分ではこの仕事を「天職」と思っているみたいです。
旅館のことでは、これをこういうふうにしたいという、何年かがかりのプランがあるんですね。ここに木を植えて……とか徐々に。そういうのを母は知らないで、見苦しいからと切っちゃったりするんですよ。それがまた衝突の原因になったりするのですが……。

彼の中には大きなプロジェクトがあるんです。自分でいろいろ考えている。旅館だけでなく、この街のことも。将来のことを常に思い描いて、動いているんです。そんな彼をこれからも応援していきたいと思っています。

――今日は貴重なお話をどうもありがとうございました!!

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