テクノポップ/アーティストインタヴュー

ウクレニカ=ウクレレ+エレクトロニカ?(2ページ目)

12月10日に新譜が出るウクレニカは、ムーンライダーズの岡田徹さんが中心になって結成されたウクレレ4人組(+夏秋文尚さん、吉田孝さん、黒田英明さん)。ムーンライダーズの『マニア・マニエラ』『カメラ=万年筆』などからの楽曲が、“ファニーでトリッキー、でもナチュラルな新感覚のウクレレ・ミュージック”に変換。岡田さんにその“モダン・レコーディングの冒険”について語っていただきました。

四方 宏明

執筆者:四方 宏明

テクノポップガイド

逗子の海岸で話していて…

ガイド:
今回、夏秋文尚さん、吉田孝さん、黒田英明さんとウクレレユニット、ウクレニカをやろうとした理由を教えてください。最初にウクレレでやりたいというのがあって、3人に来てもらった、それともウクレレ愛好家の3人(その内の誰かと)との話で盛り上がって、その構想が出来たのか、どちらなんでしょうか?
ukulenica

ウクレニカ (左から、黒田英明、夏秋文尚、岡田徹、吉田孝)


岡田:
去年の秋くらいに吉田さんと、逗子の海岸(個人的に大好き)とかで聴く“渚のアンビエント”ウクレレものやりたいね、とか話してたのがコトの始まりでしたね。で、なんかストローク気持ちよく聴かせるには4本ぐらい欲しいね、ということで夏秋さん、黒田さんに声をかけました。

ガイド:
ジャック達の夏秋文尚さんはムーンライダーズのサポートドラマーもされており、以前インタヴューした岡田さんのアルバム『架空映画音楽集II - erehwonの麓で』にも参加されていますね。夏秋さんはもともとウクレレ奏者ではないけれども、愛好家として演奏されてきたのでしょうか?

岡田徹さんの架空映画音楽集II (All Aboutテクノポップ)

岡田:
夏秋さん、実はこの界隈での第一次ウクレレ・ブームの立役者的存在のウクレレカフェカルテットのメンバーなのです。今から20年くらい前かな。あと同時期に二人組のウクレレユニットもやってたりして意外なウクレレ男なのです。でもボク同様、ウクレレ名人ではありません。愛好家ですね。

ガイド:
それは失礼いたしました!(後で「ウクレレカフェカルテット」で調べると結構出てきました。)
ROSE-UNLIMITEDの吉田孝さんは、バンド自体がウクレレ主体でウクレレ奏者ですね。岡田さんとも繋がりのある渚十吾さんのプロデュースでデビューされたと理解していますが、その頃からのお付き合いなんですか?

岡田:
吉田さんとは、彼がソニーのデザイナー時代に野田幹子のアルバムを通じて知り合いました。その流れで『架空映画音楽集』をかわきりにボクのソロプロジェクトのデザインをほとんど手がけてもらっています。VALBのロゴデザインも吉田さんです。その吉田さんがウクレレ弾けるということで、先にふれた『海辺の名人』でのウクレレセッションに参加してもらいました。それがきっかけでROSE-UNLIMITEDが結成されたりして… ボクは吉田画伯と呼んでいます。

ガイド:
『海辺の名人』がきっかけだったんですね。黒田英明さんは、岡田さんとplusicoというユニットで活動されていますが、かなりのマルチプレイヤーなのかと。その中にもウクレレがあったということでいいんでしょうか?

plusico(初音ミク)plays Moonriders (All Aboutテクノポップ)

岡田:
実は声がけしたときは、ウクレレ持ってませんでした(笑)。彼はいわば“どうかしてる度高いオカダとナツアキ”と“ウクレレ名人ヨシダ画伯”のつなぎ役かな。plusico以前から黒田クンにはいろいろお手伝いしてもらっていて、一を言えば十伝わるコトもあり、今回のプロジェクトに引きずり込んでしまいました(笑)。

 

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