また栄養を十分に摂取することは、ランニングのパフォーマンス向上にも繋がってきます。毎日のトレーニング効果だけでなく、レース本番の走りにも、栄養は深く関わってくるのです。そこで今回は、この栄養に着目してみましょう。
とはいえ、私は栄養学の専門家ではないので、確実性のあるお話はできません。そこで自身の実践にもとづく体験から、パフォーマンス向上の視点でおすすめのサプリメント(=栄養素)をご紹介していきます。
走った後はプロテインにサプリを交ぜて飲むのもお勧め
必須アミノ酸(BCAA)
必須アミノ酸は体内で合成できず、食事などによって外部からの摂取が必要なアミノ酸です。中でもBCAAは「バリン」「ロイシン」「イソロイシン」の総称で、運動による筋肉疲労を抑制する働きがあるとされています。そのため、特に走る前や、ある程度時間が経ったランニング途中での摂取がお勧めです。グルタミン酸
グルタミン酸は筋肉中に存在する非必須アミノ酸の1種であり、筋肉の疲労・痛みの回復を促す働きがあるとされています。そのため、運動後のリカバーやランニング終盤などに摂取することがお勧めです。オルニチン
オルニチンと聞くと、飲酒後の肝臓を守るイメージを持っている方が多いかもしれません。オルニチンにはアンモニアの分解作用があり、このアンモニアはエネルギーの生成を阻害してしまいます。つまりオルニチンによってアンモニアの分解を促せば、エネルギー循環が高まり、運動時のエネルギー切れを防止の手段としても期待できるのです。ただし分解されたアンモニアは尿として体外に排出されますので、注意しておきましょう。タンパク質
タンパク質は、人の身体の多くを構成する大切な栄養素です。運動によって傷んだ身体を修復するのにもタンパク質は重要な役割を持ち、運動後にプロテインなどタンパク質を摂取することでリカバー効果が得られるとされます。運動後のタンパク質摂取は、毎日良い状態でトレーニングを続ける上でもお勧めです。クエン酸は酸っぱいなどサプリメントには味にも特徴があります
クエン酸
運動を続けていくと、体内に乳酸が溜まって疲労が生まれます。クエン酸はこの乳酸を分解し、疲労回復を促してくれるとされる栄養素です。さらに乳酸の生成を抑える働きも持ち、走る前の摂取でランニング中の疲労抑制にも効果が期待できます。ヘム鉄
ランニングはどんなにフォームを改善しても、必ず足の裏が地面に着地する。この着地を繰り返していくと足の裏でどんどん赤血球が破壊されてしまう。赤血球は身体中に酸素を運ぶ役割を果たしており、体内に十分な酸素が行き届かないと疲労の原因となる。ヘム鉄は赤血球の中にあるヘモグロビンを構成する栄養素であり、日頃から定期的にヘム鉄を摂取しておくことで疲れにくい身体づくりが期待できるといわれます。走った後は水分も忘れずに
最近はマラソンレース中にウェストポーチからサプリメント等を取り出し、摂取しているランナーも少なくありません。自身が摂取する栄養の意味や働きを知ることは、よりランニングを楽しんだり、記録を狙ったりするうえでも役立つでしょう。「どうも最近調子が悪い」と感じている方も、状態に合わせたサプリメントで+αの栄養補給を試してみてください。