高倉健、海外の作品に挑戦!
『ブラック・レイン』(1989年度作品)ヤクザの佐藤(松田優作)を捕えて日本へ護送することになったNY市警の刑事ふたり(マイケル・ダグラス&アンディ・ガルシア)。しかし、空港で佐藤に逃げられてしまう。刑事たちは日本の警察に協力を仰ぎ、松本警部補(高倉健)の監視下で佐藤を追いかけることに。
リドリー・スコット監督作に高倉健が出演、と話題になった作品。ハリウッド映画でも健さんはいつもの渋く寡黙な男。こういうキャラクター、ハリウッド映画では珍しいかも。自己主張が激しいアメリカンVS寡黙な日本男児。その間を切り裂いていくのが故・松田優作演じるクレイジーなヤクザ。高倉健と松田優作、最初で最後の共演作です。
監督:リドリー・スコット 出演:マイケル・ダグラス、高倉健、アンディ・ガルシア、松田優作、ケイト・キャプショー、若山富三郎ほか
『ミスター・ベースボール』(1992年度作品)
少々衰えが見え始めたメジャーリーガー(トム・セレック)が、トレードで日本の中日ドラゴンズの助っ人外国人選手に。カルチャーギャップに悩み、成績が振るわなくなっていく彼は、内山監督(高倉健)とことごとく衝突するが……。
健さん主演作では珍しいスポーツコメディで、なおかつハリウッド作品。熱血監督・内山のイメージは星野仙一。野球ファンは大爆笑でしょう。寡黙なキャラを封印して、熱血漢を演じる健さんの熱演が見ものです。
監督:フレッド・スケピシ 出演:トム・セレック、高倉健、高梨亜矢、デニス・ヘイスバートほか
『単騎、千里を走る。』(2005年度作品)
長年、息子と確執のあった父親(高倉健)が、病に伏した息子の代わりに、息子が果たせなかった夢を実現するため中国の俳優リー・ジャーミンを尋ねる旅に出る……。
中国編はチャン・イーモウ、日本編は降旗康男が演出を担当した高倉健主演の日中合作映画。イーモウ監督は役者・高倉健の個性を尊重して、この映画の健さんのキャラは安定路線。父として息子のために動くというところが、孤独の陰を背負っているようないつもの高倉健よりも温かみを感じさせて、ちょっとホっとしますね。
監督:チャン・イーモウ、降旗康男 出演:高倉健、寺島しのぶ、リー・ジャーミン、チュー・リン
>次はスターらしいビッグスケールな高倉健作品をどうぞ!