脂質対策サプリ! 痩せたい……でも、ガッツリ食べたい!?
ジューシーで柔らかいお肉=脂肪も豊富です
もちろん、完全に断ってダイエットに集中できるよう、精神力を鍛えることも大切です。でも、どうしてもそれだけでは乗り越えられない場面では、食事と上手に付き合いながら、ダイエットを続けることが大切になってきます。
「食べたことを無かったことに」という魔法のサプリはありませんが、消化吸収を穏やかにしてくれるなど、一時避難的に助けてくれるサプリメントの成分はあります。毎日使い続けることはおすすめできませんが、「この日だけは食べたい!」という時に、これらの上手に使うことでダイエットの継続を助けてくれるかもしれません。
今回は、ジューシーなお肉や揚げ物、クリームやバターたっぷりの洋菓子などの「脂質」が多いものがやめられない人向けの成分を紹介します。
脂質対策のダイエットサプリ
脂質の消化・吸収を抑えてくれる成分には、働き方の違いによって2つの種類があります。最初に、脂質の種類と消化のされ方を確認しておきましょう。まず、脂質の中には、次のような成分が含まれています。
脂質の成分
脂質を吸収するには、まず胆汁によって小さな粒に分けられ(乳化)、次にリパーゼという消化酵素が脂肪酸をグリセリンから切り離す必要があります。3つあった脂肪酸のうち、端の2つが切り離されると小腸で吸収され、その後、また結びついてトリアシルグリセロールになることで、体内で脂肪となるのです。
脂質の吸収を穏やかにする代表的な成分には、胆汁の働き(乳化)を抑える成分と、脂質を分解する消化酵素(リパーゼ)の働きを抑える成分と、脂質がリパーゼに触れないよう邪魔する成分があります。
おすすめ成分
食物繊維が豊富な根菜類もおすすめ
代表的な作用と、その効果を持つ成分は、次のようなものがあります。
プーアル茶、
脂質を分解する消化酵素(リパーゼ)の働きを抑える成分
サラシア、ウーロン茶重合ポリフェノール(黒ウーロン茶)、キトサン、海藻ポリフェノール
この他、グロビン蛋白分解物にもリパーゼ阻害効果が期待されています。
脂質が消化酵素(リパーゼ)が触れないよう邪魔する成分
難消化性デキストリン、カテキン
この他、脂質や消化液(胆汁)に含まれるコレステロールの吸収を抑える成分として、茶カテキン、キトサン、植物ステロールやリン脂質結合大豆ペプチド、低分子化アルギン酸ナトリウムなどが注目されています。
トクホとして登場している健康油には、体内で脂肪になりにくいジアシルグリセロールや中鎖脂肪酸、コレステロールの吸収を抑える植物ステロールが豊富なものがありますが、いずれも「普段食べている油と置き換えることで効果がある」というタイプです。置き換え型のダイエット食品と同じで、普段の食生活に追加するだけでは効果は表れないので注意しましょう。
脂質の吸収を抑える=安全・簡単ダイエットではありません
オリーブオイルを始め、色々な機能性オイルが登場しています
脂溶性の栄養素(ビタミンA、ビタミンE、ビタミンD、コエンザイムQ10)
健康に欠かせない脂肪酸(DHA、EPA、機能性オイルに含まれる脂肪酸)
大切なのは、健康に欠かせない油脂をきちんと食べ、吸収すること。これらの栄養素には、体内で脂肪が酸化されるのを防いだり、中性脂肪が増え過ぎるのを防いでくれる働きもあります。また、油脂をとることで作られるコレステロールも、細胞膜やホルモン、ビタミンDの材料として必要な栄養素です。必要な分を、質の良い油で摂ることが健康と美容のためには欠かせないのです。
ですから、どんな油脂でも吸収を抑えてしまうサプリメントは、一時的な効果は得られても、長期的な健康という意味ではデメリットがあります。つまり、安全で簡単なダイエットサプリとは言えません。どうしてもこれらの栄養素と併用したい場合は、他のサプリと摂るタイミングをずらす(夕食でオイルカットサプリ→他の栄養素は朝昼食後)など、胃腸で一緒にならないような工夫をしましょう。
脂質の消化・吸収を抑えるサプリメントは、常用するのではなく、「今日は特別」という日だけ上手に活用してくださいね。
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