8~10%の利益が出たら利確。5~10万のマイナスになったら損切り
投資歴は約10年、異色のグラビアアイドル、杉原杏璃さんが、これまで株式投資で稼きだした金額は1000万円以上を超えるといいます。なぜ投資に興味を持ったのか――。これまでの投資ヒストリーや独自のマイルール、意外なマネー観までインタビューしていきます。(第2回目から続きます)――中長期の投資スタイルからデイトレに移行されたわけですが、きっかけはあったのですか?
杉原杏璃さん 2つありますね。まずは、東京オリンピックの開催が決まったこと。当然、経済も上向くだろうし、勝負するにはいい時期だと感じました。もうひとつは、自分自身のタイミングです。実は昨年、母にお家をプレゼントしたんです!
もちろん株の儲けだけではなく、本業で稼いだお金も含めてですが…。投資の資金は、半分使ってしまったけれど、母に家をプレゼントしたいというのは長年の夢だったので嬉しかったですね。母も喜んでくれましたしね。なんとか増税前に買えてよかった(笑)。自分のなかでひと区切りついたので、“さあ、ここからは自分のためだけに貯めよう!”とスイッチが入りました。やるからには本気で挑んでみようと思ったわけです。
――30歳くらいで家を買うなんて、素敵な親孝行ですね! でも、デイトレは中長期とはかなり勝手が違いませんか?
杉原 そうですね。まだ慣れていませんし、一度に何百万円の損をしてしまうと“怖いな”という思いもあります。株価が動くと次の日に持ち越そうとしてしまいたいという気持ちもあって、苦戦中です(笑)。戸惑いながら試行錯誤している最中ですね。
――デイトレに移行するうえで、新たに自分のなかで決めたルールはありましたか?
杉原 グラビアの本業もあるので、投資に振り回されないようにしたいと思い、2つのルールを決めたんです。まずは、「5万から10万円のマイナスがついたら損切りをする」ということ。もちろんそこを大幅に超えてしまうこともあって“まだ動くかも”と踏ん切りがつかないこともしばしばです…。もうひとつが、「8~10%の利益が出たらいったん利確をする」ことでした。アドバイスしてくれる指南役の人がいるわけでもないから、自分で制限を決めないとメリハリなくズルズルしてしまいそうなので、ルールはしっかり決めています。
朝イチで指値を入れたら終わり。チャートをみるのも1日2回程度
――現在は、どんなふうにトレードしているんですか?杉原 1日チャートに貼りついているようなことはできないので、これまでの動きをみているなかで、“今日はこのあたりまで上がりそうだな”と思った金額に朝一で指値をいれておくだけ。株価をチェックするのは市場が開く9時からの30分間と、市場の昼休み11時半から12時半の間の2回だけ。そこまで大きな利幅は狙っていません。チャートなどを頻繁にみると心が動いてしまうので、あえて見る回数は抑えているんです。会社員の方もこれくらいのスタンスなら十分デイトレードもできると思いますよ。
★次は杉原さんの銘柄の選び方です
杉原杏璃さん
1982年6月12日広島県出身。テレビや雑誌で人気のグラビアアイドル。趣味は戦国漫画と株式投資。10年ほど前から株式投資を始め、堅実な投資法で総額1000万円の利益を稼いだことも。投資の腕が評判となり、株アイドルとしてマネー媒体でも活躍中。
取材・文/西尾英子 撮影/松本英明