厳正なるブラインドきき酒を行う
表彰式には、中田英寿、袴田吉彦らが登場し華やかさ満点。日本酒コンペもファッショナブルに行える時代になったのだと感慨ひとしおである。
市場で買える酒を鑑評する!
鑑評きき酒には専門の技術がいる
数々の日本酒コンクールが存在するが、明治から続く歴史あるコンクールが「全国新酒鑑評会」で独立行政法人酒類総合研究所(元国立醸造試験場)が行うものだ。多くのコンクールはこの鑑評会を模範にしている。きき酒による鑑評は技術指導の専門家やそれに準ずる製造関係者が行う。
さらに出品する酒は「鑑評のために造られた特別な酒」である。これは一般市場に出回る酒ではなく、一般の人が飲めない特別仕様の酒だ(出品酒として発売することもある)。なぜそれを鑑評するのかというと、鑑評目的は、杜氏をはじめとする蔵人の技術向上にあるからだ。しっかり磨いた米をいかにきれいに醸すかという技を見るのだ。
それは時として一般の人が普通に飲んで美味しいと感じるこものとは多少ずれが生じる(もちろんおいしいと感じるものもある)。そのずれを生じさせないために、一般に売られている酒、いわゆる「市販酒」で競おうというのがこのSAKE COMPETITIONの意義なのだ。
ただしSAKE COMPETITIONでも「出品酒」の鑑評は同じ専門家が行う。ゆえに鑑評専門家好みの判定になることは否めない。判定ポイントはなにか、たとえば「とにかくきれいで華やかであること」だろう。さらに加えて近年のトレンドでもある「米由来のコク」も重要視されるかもしれない。色がついていたり、不快な香り、人工的な香りはダメ。酸が突出していてもだめだし、場合によっては熟成による変化もNGということがある。
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