漢方・漢方薬/風邪の漢方・葛根湯

七味唐辛子は風邪薬だった!?オリジナル七味作り体験(2ページ目)

江戸時代から日本で親しまれている七味唐辛子。今回は三大唐辛子のひとつである八幡屋礒五郎さんのワークショップに出向き、七味唐辛子の歴史や調合素材を学んだり、自分の好みにあわせたオリジナル七味唐辛子を作っていただきました!

杏仁 美友

執筆者:杏仁 美友

国際中医師 / 漢方・薬膳料理ガイド

香りの関西、辛味の東北!?

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手前のパレットはゆずが、奥は山椒多めの配合。色も風味もかなり異なる

七味の配合は、メーカーや地域によって配合が異なるという興味深い話もお聞きしました。日本には「三大唐辛子」があると少し触れましたが、東京の「やげん堀」は辛味が強く、京都の「七味家」は風味が強い。そして長野の「八幡屋礒五郎」はその両方、辛さと風味を生かした配合だそう。

東京:やげん堀
生唐辛子、焼唐辛子、けしの実、麻の実、山椒、黒ごま、陳皮

京都:七味家
唐辛子、白ごま、黒ごま、山椒、青のり、青しそ、麻の実

長野:八幡屋礒五郎
唐辛子、生姜、陳皮、山椒、黒ごま、赤しそ、麻の実

これはだしの文化である関西に対し、濃い味付けを好む東北(関東)、もしくはうどん文化の関西、そばが発達した東北、という観点からみても面白いのではないでしょうか。

オリジナルの七味は「辛味」「風味」多めに!

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錫の専門容器で調合してもらっている様子。山椒やしそが多めなので色味も控えめ

七味に配合する薬味をそれぞれ味見したり、働きを学んだ後、自分の好みにあった七味唐辛子を実際に調合していただきました。まずは「バランス」「辛味」「山椒風味」「ゆず風味」のどれを重視するのか、ベースを確定させるところから始めます。ちなみに今回は、「ゆず」やハバネロと同じくらいの辛さの「バードアイ」という唐辛子が加わり、ブレンド素材は9種類です。

つぎに、希望の素材の分量を増やせるというので、唐辛子、山椒、陳皮、黒ごま、麻の実、紫蘇、生姜、ゆず、ハードアイの中からいくつか特徴を出ししたいものをピックアップし、加味していただきました。ガイドは、バードアイを入れた辛味をベースにし、山椒・しそを多めに入れた「辛味」「風味」重視のスパイシーホット系のオリジナル七味になりました。


今回はイベントでオリジナル七味作りを体験しましたが、長野の善光寺本店では調合販売を行っているそうです。パセリ、バジル、ブラックペパーなどのスパイスも取り揃えているので、和風だけでなく、イタリアンや洋風にもアレンジ可能、味わいの幅も広がりますね。

八幡屋礒五郎本店
長野県長野市大門町83
HP:http://www.yawataya.co.jp
TEL:026-232-3966
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