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東京国際映画祭受賞作を見てみよう!(3ページ目)

10月23日から31日まで開催している第27回東京国際映画祭。六本木ヒルズを中心に繰り広げられる映画の祭典は、来日はもちろん、イベントも盛りだくさんです。ところで東京国際映画祭って、どんな映画が受賞しているの?と思う人も多いでしょう。そこでこれまでの受賞作を紹介しつつ、その中から数作品をピックアップしてご紹介しましょう!

斎藤 香

執筆者:斎藤 香

映画ガイド

フランス&韓国の笑って泣ける人情劇


第17回・最優秀監督賞、観客賞
『大統領の理髪師』(2004年度作品)

理髪店を営む店主(ソン・ガンホ)が、やがて大統領の理髪師になる姿を描いた韓国の人間ドラマ。

政府に傾倒し、極端な行動に出てしまう主人公。不正選挙に手を染めたり、勘違いしたり、どこかトンチンカンなんだけど、愛嬌があって憎めない主人公を韓国の名優ソン・ガンホが好演しています。1960年代という韓国の激動の時代が舞台ですが、本作は社会派映画というスタンスではないので、政治がらみのエピソードも絶妙のブラックな笑いで乗り越えていきます。イム・チャンサン監督は、普通の床屋のオジサンが政治の世界をのぞき見するようなスタンスで、その時代の韓国とそこで生きる人々を描いているのです。

監督:イム・チャンサン 出演:ソン・ガンホ、ムン・ソリ、リュ・スンス、イ・ジェウンほか


第23回・東京サクラグランプリ、東京都知事賞・男優賞(2名)
『最強のふたり』(2011年度作品)

首から下が麻痺している大富豪(フランソワ・クリュゼ)と彼の介護人(オマール・シー)の友情を描いたフランス映画。

大富豪のフィリップを特別扱いせず、いつも本音をぶつけてくる介護人ドリスに最初は呆れていたフィリップが、今まで出会った誰とも違うドリスに興味を持ち、まるで悪友コンビのように仲良くなっていく様がいい。少年時代に戻ったように楽しそうなフィリップを見ていると、こちらまでうれしくなってしまう! 

オマール・シーはこの映画でスタ―俳優の仲間入り。『最強のふたり』のエリック・トレダノ&オリヴィエ・ナカシュ監督とオマールが再び組んだ最新作『サンバ』は、第27回東京国際映画祭の特別招待作品になっています。
『サンバ』

オマール・シー主演作『サンバ』


監督: エリック・トレダノ、オリヴィエ・ナカシュ 出演:フランソワ・クリュゼ、オマール・シー、アンヌ・ル・ニ、オドレイ・フルーロほか

写真クレジット:『サンバ』(c) Quad - Ten Films - Gaumont - TF1 Films Productions - Korokoro

>次は、しみじみ感動できるアメリカ・ドイツ・日本の映画をご紹介。
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