咀嚼と食べる量の深い関係
よく噛んでカロリーダウン!
食事1回あたり摂取カロリーが12~15%ダウン!
中国のハルビン医科大学の研究では、若い男性30人(16人の痩せた人と14人の肥満の人)を集めて、同じ量の食事を15回と40回噛むチームに分けて行ったところ、痩せている人も肥満の人も、40回噛んだ人の方が15回噛んだ人に比べてカロリー摂取量が12%低かったという研究結果もあります。そして40回噛んだ人のほうが満腹感も長く続いたそう。他にも、アメリカのアイオワ州立大学の研究チームがアイオワ在住で18~45歳の男女45人に、普段より咀嚼回数を増やしてピザを食べてもらい、食べた量や食欲を比較する実験を昼食時(60分間)に行ったところ、咀嚼回数が普段より1.5倍多いとピザの摂取量は9.5%減少し、2倍多いと14.8%も減少したそうです。そしてこちらも、摂取量が減ったにも関わらず、その後の食欲に変化はありませんでした。
これは、よく噛んで長い時間をかけて食事をすると、脳が満腹だという信号を受け取りやすくなることに関係があります。
食事の満足感の信号を伝える役割を大きく担っているレプチンやグレリン、コレシストキニンなどのホルモンの働きがピークに達するのは食事を摂り始めてから20~40分かかると言われていますので、早食いの人はゆっくり食べる人に比べてその信号を脳が受け取るまでに摂取する量が必然的に多くなってしまうのですね。
仮に1食を600kcalにして計算すると、その15%は90kcal、単純計算ですが1日3食では270kcalにもなります。1キロ痩せるには7200kcalの消費が必要ですから、3食よく噛んで食事をすると27日間で約1キロのダイエットが出来る計算になります。(これはもちろん理論的にはそうなるということなので、食事の回数や内容、今までの咀嚼回数により個人差があります。)
これから年末にかけては特に飲食の機会も増えがちですよね。普段からどうしても食べ過ぎてしまう人や、きちんと食べているのになぜか食欲がわいてしまう人などは特に、一口少なくとも40回~50回は噛むように、ゆっくり食べるよう心がけてみませんか?