いじめは初期対応が大切

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初期対応が大切

子供同士のトラブルがいじめであるということがわかった場合には、早期に親が主導して学校に連絡、相談をする等の対処をしたほうがよいです(学校への相談方法については、「子供がいじめられていることがわかったら」を参考にしてください)。

中には、子供のほうが「いじめは解決しない」「大人に話したことで余計にいじめがひどくなる」という理由から、「このまま耐える」という場合もありますが、
いじめは放っておくとひどくなる一方なので、早い時期の対応が必要なのです。

アッシュ博士の同調実験からわかるエスカレートの法則(同調性)

アメリカの心理学者ソロモン・アッシュ博士がおこなった「同調実験」という実験があります。ふつうならほとんど間違わないような質問をする中に、わざと間違える「サクラ」が回答者の中にいるとどのような結果が出るかという実験です。グループの中の一人をどうして皆でいじめでしまうのかを知るのに参考になる実験です。

9人の回答者のなかに、1人のサクラを入れます。サクラとは、実験者の目的をあらかじめ知った上で実験に参加し、実験者の指示通りに振る舞う人のことです。サクラはわざと間違った答えを出し、他のメンバーは正しい答えを出しました。次に、サクラを2人にして、同じことをしました。すると、2人のサクラに同調する人が増えました。サクラを3人にすると誤回答率は3割を超えるようになりました。間違った答えを主張する人が増えると、正しい答えを知っている人でも、間違った主張に引きずられてしまうのです。

いじめの場合も、グループのなかで2、3人が「もっともそうな理由」をあげて、誰かをいじめると、最初はいじめはよくないと思っていた人も「いじめられる側にも理由がるのではないか」と思うようになり、しだいに皆がいじめる理由に「同調」し始め、いじめに参加する人数が増えていくのです。

監獄実験からわかるエスカレートの法則(残忍性)

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いじめは放っておくとエスカレートするもの

もうひとつ「監獄実験」というものがあります。アメリカのスタンフォード大学の心理学者フィリップ・ジンバルド教授による実験です。まず、新聞広告で集めた人々を「看守役」と「囚人役」とにわけ、模擬刑務所をつくります。

すると「看守役」の人はどんどん残酷になり、その行為を楽しむようになりました。反対に「囚人役」になった人々は無気力でなっていきました。2週間の予定で始めた実験でしたが、1週間で中止をしなくてはならないくらいに残虐行為はエスカレートしていったのです。

このことから、ごくふつうのひとでも与えられた役割によって性格が変わることをしめした実験です。そして、ひとは想像以上にはやく残虐行為になれ、エスカレートしやすいということを示しています。

同調者が少なく役割が固定されない段階で対処を

この2つの実験からわかるように、自然にしておくと「いじめはエスカレートしやすい」のです。従って、いじめの同調者が増えていない、少ない段階で、なおかつ、いじめ加害者と被害者という役割が固定されない段階で早期の対応が必要なのです。

単なる子供同士のトラブルかもしれないので、様子を見ようということがどれくらい危険なのかということもわかるかと思います。

何か異変があったら、「こんなことがありましたので、様子をみていてください。」くらいはこまめに先生に連絡帳等を通じて、伝えておくことも大切なことだと思います。



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