親は一度冷静になり「いじめをなくす」というゴールを確認する

もし子供がいじめられていたらどうする?

もし子供がいじめられていたらどうする?

まず、自分の子供がいじめにあっているとわかったときには親は冷静になりましょう。とても驚き感情的になってしまうことは理解できますが、感情的に行動してもいじめの解決にはつながりません。

いじめにあっている子供が望むことは、「いじめの状態がなくなる」ことです。話を聞いてほしい、励ましてほしい、なぐさめてほしいということではなく「いじめがなくなること」だと知っていただき、決意していただきたいと思います。

親は「あなたをいじめから絶対に守る」と子供に伝える

そして、傷ついている子供に対して「お母さん(お父さん)は、あなたを絶対に守る」ということを伝えてあげてほしいのです。親が守ってくれるという宣言は何物にも代えて安心感を子供に与えます。

この時点で、子供は「報復への恐怖」から「学校には言わないで」といってくることもあります。しかし、「いじめがなくなる」まで子供は安心して学校に通うことはできませんので、「絶対に守る」と約束し、ともにいじめと戦う決意をしていただきたいと思います。

いじめを「見える化」=文書化する

冷静になりいじめられている子供の話を具体的にまとめしょう

冷静になりいじめられている子供の話を具体的にまとめしょう

次に具体的に、子供に
  • 「いつ」
  • 「どこで」
  • 「誰に」
  • 「どんなふうに」いじめられたのか 
そしてその結果
  • 「どんな気持ちだったか」
  • 「どんなことがおこったか」(傷や物が壊れた等)
をできるだけ詳細に聞き取り、メモ書きでけっこうですから文書にしていただきたいのです。もし、傷が残っていたら写真をとるとか、暴行の跡が残っていたら受診をして「診断書」などをいただいてください。

現代のいじめは、悪質で、真犯人がわかりにくい、そして密室で起きるのでわかりにくいという特徴があります。

いかにいじめの実態を「見える」化するかということが重要なポイントです。つまり、誰が見ても「これはいじめである」「この状態は放置しておいてはいけない」という証拠をつくることが大事なのです。

最近では、この証拠集めを探偵に依頼するケースも増えてきています。
ただ、この際の注意点として学校という非常に外部からは見えにくい場での証拠集めには専門的な知識とスキルが必要です。いじめ問題を扱った探偵に調査依頼することが大事です。

また、文書にすることで学校とのやりとりがスムーズになります。

学校へのいじめの相談・交渉も「文書」で共有を

いじめの兆候が発見できたら、おそらくまず担任に相談をすると思いますが、このときに「文書」で提出すると担任も落ち着いて読むことができますし、同じ内容を校長、教育員会と共有することができます。一番避けたいことは、感情的に学校に電話をしてしまうことです。

口頭ですと、例えば、授業の前でしたら電話を受けた担任も時間を気にするでしょうし、担任から校長に報告されるときには内容が10分の1程度に少なくなってしまうことが多いのです。また、後々「言った」「言わない」のトラブルになる可能性もあります。中には、担任の段階でとまってしまうこともあります。

文書ですと、仮に担任のところでとまってしまっても、同内容を校長にもっていき「これと同じものを担任に渡してある」と告げることで隠ぺいも防げるわけです。その際は、担任に文書を提出した旨も伝えましょう。

あくまでも落ち着いて、「子供がいじめられている事実」を伝えましょう。いじめを解決できるのは、現場の教師です。教師の協力が得られるような態度で臨みましょう。

校長の段階でも、解決が図られないようでしたら、同じ内容を市町村教育委員会、県教育委員会、人権擁護委員会、議員、マスコミなどに訴えていきます。各段階で、その前に文書を提出したときのどのような対応がなされたかを追記していきましょう。

いじめ相談にのっていて、「文書」にするとほぼ8割の学校は動いてくれることを感じています。

2013年に施行された「いじめ防止対策推進法」により「学校は報告があった場合には、事実確認をすること、その結果、いじめがあったと認められた場合にはいじめをやめさせ、その再発を防止するために」助言、さらに犯罪に近い行為があった場合には警察への通報が義務付けられました。(いじめ防止対策推進法第23条

学校への提出文書には、いじめ加害者からの謝罪と再発防止策の要望を

この「文書」には、いじめを受けた側からの要望として「いじめ加害者からの謝罪」と「再発防止策」を記載します。そして、期日を区切って、これも「文書」で回答していただくよう記載してください。

現実的には、公教育では学校も「公務員組織」なので役所と同じで、文書によって仕事が発生すると考えたほうがよいわけです。逆に、口頭での訴えはほとんど通じない、問題はこじれると考えたほうがよいでしょう。

また、文書を書く際の注意点として、「学校と親が協力していじめを解決していく」というスタンスをとるようにしましょう。いじめを解決するのは学校なのです。学校の先生に協力していただけないと、いじめは解決しないので学校と敵対関係にならないように注意することが必要です。

学校がいじめの解決に動いてくれないとき

いじめは、学校が本気でなくそうと思って対処すれば1日でなくなります。1週間も1ヶ月も事態が変わらないようでしたら、教育委員会や、その他の外部機関に相談をしたほうがよいです。

校長の段階でも、解決が図られないようでしたら、同じ内容を市町村教育委員会、県教育委員会、人権擁護委員会、議員、マスコミなどに訴えていきます。学校が「私立」である場合は、担任、校長の次は教育員会ではなく「理事長」にします。

場合によっては、「警察」も視野に入れ、内々にすまそうとせず「見える」化をはかっていくほうが短時間で解決します。

子供の心を守るためには、「短時間で解決」する必要があります。


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