自社の歴史を残すという仕事
社内報の定番企画に社内のニュースを掲載するものがあります。その他、プロジェクトを紹介するもの、新製品や新技術を紹介する企画も存在します。社内報には、こうしたものの情報共有という役割があるのをご存知でしょう。結果、それは自社のいまの出来事を掲載することで、後世に自社の歴史を残すという、重大な仕事となります。自らが歴史を作るわけではありませんが、社内報には目に見える形で自社に足跡を残せるという魅力があります。これが三番目の魅力です。自社の歴史を残すという仕事
社史を作成する際、最も頼りにされるのが社内報です。社史を意識して、自社の歴史を振り返る企画を走らせ、それをベースに社史を作成するケースもあります。いずれくるであろう社史編纂を視野にしっかりといまの出来事を掲載することは大切です。歴史を残すという仕事は、なにより一号ごとに形あるものを作成しているという達成感に繋がります。
そして社内報を読むことにより気づきを得て、その人の行動が変わるという事実もあります。毎号全員がしっかりと読む可能性は、残念ながら低いと言わざるを得ません。しかし、本気で何かを伝えたいと思って全力で企画立案、取材をした記事には力があります。きっと誰かに気づきを与えているはずです。つまり、社員の行動を変えることも可能なのです。社内に対して大きな影響力を持っている仕事でもあります。
企画力と表現力を習得できる
先に記したように自社社員に気づきを与えるには、それ相応の企画設計が必要です。気づきを与えたいターゲットを明確に絞り、その人の関心事を知り、その関心事に引っかかるような企画、内容、そして編集が必要となります。そのためには、社内のこと、社員のことを知らないとできません。そのような社内情報をベースとして、企画立案、切り口、掲載する内容について吟味していかなければなりません。毎号必ずヒットさせるのは至難の業です。しかし、多くの社内報担当者は自慢の企画を持っています。読まれた企画、好評だった企画がそれに該当します。しっかりと読後ヒアリングをすることで、企画のツボが見えてきます。定期的に発行される社内報では試行錯誤が可能です。いろいろと試すことができます。
また社員を知ること、イコール社員の目線を知ることにより、読者目線での原稿執筆力が高まります。読者目線、読者がイメージできる範囲の言葉を使わなければ読まれませんし、伝わりません。社内報の原稿執筆を通じて、読まれる文章を書く力を身に付けることができるはずです。この力は営業でのプレゼン資料等、何かを伝えたいとしたときに絶大な力を発揮するでしょう。社内報の四番目の魅力は、以上のように編集を通じて、企画力と表現力が身に着くことです。
以上、社内報を担当することの魅力や結果として得られる“力”を紹介しました。ただし、注意して欲しいのは、漫然と社内報を企画編集するだけでは、その魅力も感じられませんし、力も身に付きません。すなわち、社内報担当者が会社を良くしたいという思いを強く持ち、そして全力で社内報編集をすることではじめて以上のような魅力が感じられ身に付くものであるということです。