ミュージカル/注目のミュージカルレビュー・開幕レポート

『フレンチ・ミュージカル・コンサート2014』の本気!

がぜん勢いを増している、フランス語圏発のミュージカル。日本でもこの先、次々と上陸する予感がします。嬉しいことに、東急シアターオーブが自ら『フレンチ・ミュージカル・コンサート2014』を企画制作。世界で活躍中の実力派6人が、フランス語&英語でたっぷりとダイナミックな歌声を聞かせてくれます。

三浦 真紀

執筆者:三浦 真紀

ミュージカルガイド

日本でも注目の的。フランス語圏発のミュージカル

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フレンチ・ミュージカルは映像やCDが豊富に出ているのも親しみやすいところ

お天気の悪かった週末、大喜びで家に籠っておりました。というのは、『1789』のDVDを久しぶりにじっくり鑑賞したかったから。2015年にも宝塚歌劇団での上演が決まりましたが、フランス版はロックでポップ、キャッチーな音楽を軸に、歌、踊り、衣裳、セットとこれでもか!というほどのゴージャスてんこ盛り。

いやはや、『ロミオ&ジュリエット』や『ノートルダム・ド・パリ』の時と同様、舌を巻きますよ。『太陽王』『ドン・ジュアン』、懐かしの『十戒』『星の王子さま』などもチェックしましたが、どの作品もツボ。外れなし。

そういえば、『SMAP×SMAP』でも宝塚歌劇団の方々が『ロミオ&ジュリエット』の「世界の王」をSMAPと一緒に歌っていましたね。ミュージカル・コンサートでも最近、フレンチ・ミュージカルのナンバーがよく登場します。現地では続々と新作の告知もされていますし、来日にしろ、日本制作にしろ、フランス語圏発のフレンチ・ミュージカル、これからますます上演が増える予感がします。

世界で活躍する実力派が来日。何より歌が素晴らしい!

嬉しいことに、いよいよ今月、来日版『ノートルダム・ド・パリ』や『ロミオ&ジュリエット』で活躍したキャストたちが、『フレンチ・ミュージカル・コンサート』を開催。再び華麗な歌声を聞かせてくれます。

まず皆さん、歌がめちゃくちゃ上手い!それぞれが特徴的な歌声の持ち主で、”唯一無二の個性”とは彼らのことを指すのでしょう。もちろんダイナミックな仕掛けや演出の中での歌唱も素敵ですが、シンプルに歌を聞くだけでも充分満足できる実力派ばかり。そして生演奏をバックに歌が聞けるのは大きいです。フレンチ・ミュージカルの演奏は録音が基本なので、生演奏はコンサートならではの醍醐味といえるでしょう。

字幕なしで、フランス語&英語の歌に集中する

来日した『ノートルダム・ド・パリ』は英語版での上演でしたが、今回はフランス語での歌唱になるそう。それって、最高じゃありません?原語での生歌が聞けるのは実に貴重ですし、フランス語は特有の鼻に抜ける音とか、何ともいえないおしゃれな響きがありますよね。たとえ意味がわからなくても、伝わるものがあるのは、音楽の良さだと思います。

面白い試みとしては、このコンサートには字幕がつかないこと。確かに字幕があると、そちらばかりを追ってしまい、舞台上に集中できなかったりしますよね。今回は、上質な歌をじっくり聞いてほしいという意図から、ノー字幕!理屈でなく心で聞く。素敵なチャレンジではないでしょうか。

予定曲目は『ノートルダム・ド・パリ』 『ロミオ&ジュリエット』 『ロックオペラ モーツァルト』 『レ・ミゼラブル』 『オペラ座の怪人』 『ドン・ジュアン』 『スターマニア』 『太陽王』 『三銃士』 『星の王子さま』 『ランボー』 『十戒』など。充実したセットリストになりそうですね。
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ノートルダム大聖堂

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