マンション管理士試験/マンション管理士の試験・勉強法

重要論点と求められるレベル4 管理適正化法(2ページ目)

マンション管理士試験の最後に出題されるのが、マンション管理適正化法の5問です。管理業務主任者試験の合格者はこの5問が免除されますので、初挑戦の受験者にとっては不利と言えます。ただ、他の分野と異なり出題範囲が狭く、難問も出されないので、5点満点を目標に対策したいものです。

村上 智史

執筆者:村上 智史

マンション管理士ガイド

 過去問で難易度をチェック!

(1) マンション管理士に関する出題例 (平成19年度) 
マンション管理士登録証に関する次の記述のうち、マンションの管理の適正化の推進に関する法律(以下「マンション管理適正化法」という。)の規定によれば、正しいものはどれか。

1.マンション管理士は、その業務を行う際に際し、マンションの区分所有者等その他関係者からの請求の有無にかかわらず、マンション管理士登録証を提示しなければならない。

2.マンション管理士は、5年毎に登録講習機関が行う講習を受けてマンション管理士登録証を更新しなければならない。

3.マンション管理士は、住所を移転した場合は、遅滞なくマンション管理士登録証を添えて国土交通大臣に届け出て、その訂正を受けなければならない。

4.マンション管理士は、マンション管理士登録証を亡失した場合においては、国土交通大臣にすみやかに再交付の申請をしなければならない。
【解答・解説】
受験シーン

受験本番に向けて入念な準備を!

1.誤り。管理業務主任者証と異なり、マンション管理士登録証の提示義務はありません。

2.誤り。5年毎の講習受講義務は正しいですが、登録証には有効期間がないので、更新もありません。なお、管理業務主任者証の有効期間は5年です。

3.正しい。住所の変更に止まらず、登録する事項に変更があった場合には、国交大臣に届け出なければなりません。

4.誤り。マンション管理士登録証の再交付の申請は任意であり、義務ではありません。


(2) 管理業者の業務規制に関する出題 (平成21年度)
管理組合(管理者甲)がマンション管理業者と管理委託契約を締結しようとする場合におけるA又はBについて、マンション管理業者が管理業務主任者をして重要事項の説明をさせなければならない相手方(ア~ウ)に係る次の組合せのうち、マンション管理適正化法の規定によれば、正しいものはどれか。ただし、管理者甲は、区分所有者でないものとする。

A 従前の管理委託契約と同一条件で管理委託契約を更新しようとするとき

B マンション管理業者を変更して管理委託契約を締結しようとするとき

ア 区分所有者全員

イ 甲

ウ 区分所有者全員及び甲

1 Aとア

2 Bとイ

3 Aとウ

4 Bとウ
【解答・解説】
1. 誤り。従前と同一条件で管理委託契約を更新する場合、重要事項説明の相手方は、管理者の甲だけでよいことになっています。

2. 誤り。新たな管理委託契約を締結しようとする場合には、区分所有者全員及び管理者を対象に重要事項について説明しなければなりません。

3. 誤り。(上記1と同じ理由)

4. 正しい。(上記2と同じ理由)

いかがでしたでしょうか?適正化法は追い込みの効く暗記科目ですから、受験勉強の終盤に過去問を中心に問題演習を反復的にこなすことで、記憶のあいまいな部分を確認しながらそれをなくしていくように心がけてください。


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