キャリアプラン

キャリア開発の前に能力開発ありき(2ページ目)

超高齢社会で人口も減少局面にある日本においては、もはや会社に期待するのではなく、自分自身に期待することが求められるのです。未来を描くことが能力開発に繋がっていくこと、能力開発の延長線上にキャリアがあることを念頭に置きましょう。

藤田 聰

執筆者:藤田 聰

キャリアプラン・リーダーシップガイド


能力を開発し実績を作ることこそ、キャリア構築の前提です

能力を開発し実績を作ることこそ、キャリア構築の前提です

加えて、それに日付を付けることです。Date your dream!(夢に日付を付けなさい)ということで、10年後→5年後→3年後というように、ストレッチしたゴール(ジャンプしてギリギリ手が届くような地点)を設定することが肝心です。

ゴールとはビジョンに数字が加わったものと考えて下さい。数値化することで、次の現在から未来への道筋、行動計画がより明確になってきます。漠然としたビジョンであれば、アクションプランを策定できないものです。

ここでの問題意識ですが、企業内研修では未来を描けない方が実に多いことです。10人中8名はつらつらと描くことができません。未来を具体的にイメージすることは実は能力開発のエンジン・推進力となるのです。年1回で十分なので未来を描く作業を習慣化しましょう。

能力開発の延長線上にキャリアがある!

ビジョンはマイゴールなので会社から下りてくる強制目標ではありません。自分で納得して設定したものなのでモチベーション(やる気)にも繋がるのです。

外資系の社員と国産系の社員の違いは会社に対する意識です。外資系の社員はその職種におけるプロ意識が高く、色々な会社で経験を積み、キャリアアップを図っていくことを前提に考えます。よって、納得がいくオファー(採用条件)であれば転職していきます。

国産系の社員、特に大手企業の場合、居心地がよく、ぬるま湯です。以前、“大企業は潰れない、一生安泰!”というイメージでした。まだその名残りがあるのです。さすがにこのところ、グローバル化の波にのみ込まれ、大分意識は変わってきましたが、まだまだキャリア形成において会社依存傾向があります。

自己責任の時代、キャリア開発研修やワークショップの類が今後は益々多くなると予想されます。キャリアを考える前に、まずは能力を高め、実績を作ることを念頭に置きましょう。その延長線上に実はキャリアがあるのです。

同時に、中長期的なマイゴールを設定すべきです。目的地(ビジョン)に向かってという推進力が生まれ、モチベーションも高くなります。結局のところ、マインドの上にスキルが構築されていくものです。
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