キャリアプラン

キャリア開発の前に能力開発ありき

超高齢社会で人口も減少局面にある日本においては、もはや会社に期待するのではなく、自分自身に期待することが求められるのです。未来を描くことが能力開発に繋がっていくこと、能力開発の延長線上にキャリアがあることを念頭に置きましょう。

藤田 聰

執筆者:藤田 聰

キャリアプラン・リーダーシップガイド

これからは会社に委ねるのではなく、自己責任でキャリアを創る時代になっていきます。私が日本におけるグローバル元年と呼んでいる2010年以前は、定年まで会社がキャリア形成の面倒をみてくれましたが、今日のような先が読めない時代、経営トップの舵取り次第で会社がどうなるかわかりません。

超高齢社会で人口も減少局面にある日本においては、もはや会社に期待するのではなく、自分自身に期待することが求められるのです。

未来を描くことは能力開発に繋がっていく

ビジョンは能力開発のエンジンとなります

ビジョンは能力開発のエンジンとなります

働き方が多様化している今日、企業内研修でキャリア開発をテーマにしたものが増えています。キャリア開発研修では、過去、現在、未来という時間軸で進行していきます。

まず、過去から現在までを振り返り、自己の価値観、つまり、行動の規範となるもの、大切にしたいもの、よりどころを再確認します。

次に、現在の“強み”と“弱み”を能力面と性格面に分けて客観化します。その際、社内基準での評価ではなく、社外基準、世間一般基準での評価がこれからは求められます。これまでは社内での評価を意識すればよかったのですが、“井の中の蛙、大海を知らず”ではもはや通用しません。

そのためには、市場価値を意識して能力開発を行う必要があるでしょう。どの会社でも必要不可欠で普遍的な能力、どんな業界であれ、どんな職種であれ、人と協働していくのですから、リーダーシップ能力やコミュニケーション能力は必要です。

情報を収集・分析し、再設計し、それを魅力的に表現するという、情報収集能力やITリテラシーやプレゼンテーション能力も重要です。このような基礎的で普遍的な能力はポータブル(持ち込み可能)なので自己防衛のために獲得する必要があるでしょう。

過去、現在の次は未来です。未来像、理想像、在りたい姿、目的地を私は「ビジョン」と呼んでいます。“何としても実現していくという覚悟を持って取り組んでいく、世の中や社会にとって有益な夢”とお考え下さい。
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