セクシュアルマイノリティ・同性愛/LGBT

LGBTの就活事情!~面接時のカミングアウトは不利?~(2ページ目)

今回は特にLGBTの就活生や企業の人事や採用担当に携わる方々に読んでいただきたい内容です。LGBT(レズビアン・ゲイ・バイセクシュアル・トランスジェンダー)と総称される人たちの中には、就職時にカミングアウトをすると不利になるのではないかという不安や悩みを抱えている人は数少なくありません。性的マイノリティの人たちが抱えやすい就活時の問題や悩みに関して一緒に考えていきましょう。

堀川 歩

執筆者:堀川 歩

同性愛ガイド

  • Comment Page Icon

なぜ採用に性自認や性指向が関係してくるの?

b

男女によって分けられてしまう現状がある

あくまでも私の憶測ですが、男女雇用機会均等法が制定されているにも関わらず未だに古い固定観念やシステムにとらわれたままの企業も存在しています。男女によって採用枠・昇任・昇級のスピードが異なっていたり、女性は出産や育児で仕事を離れる可能性もあり、重労働や出張は男性の方が向いているなど男女によって性の役割が分けられていることも一つの理由ではないでしょうか。またLGBTに対しての正しい知識や関心が社会問題として認識されていない現状があるため、どのように対応してよいのかわからない、社内に混乱が起こるのではないかなど知らないが故に偏見や過った情報で性的マイノリティを認識していることが問題なのではないでしょうか。

働きやすい環境作り

会社としてLGBTに理解のある姿勢を示す事が、職場でカミングアウトできずにいるLGBTの方の働きやすい環境に繋がるのではないでしょうか。例えば
  1. 社内で勉強会や研修を実施する
  2. 相談窓口や産業カウンセラーに相談できる体制にする
  3. LGBTと支援者(アライ)の職場内グループ・サークルを作る
  4. 差別禁止規定の中にLGBTを含ませる・支援宣言を行う
  5. 当事者団体への支援・協賛
  6. 福利厚生の見直し(同性パートナーにも適用)
  7. セクハラ・メンタルヘルスの研修
などが考えられるのではないでしょうか。もちろん仕事をしに来ている以上、プライベートなことには一切触れられたくなければ職場でカミングアウトをする必要はない!と考える当事者の方もいます。しかし、あくまでも多様性を推奨する上でLGBTの問題は切っても切り離せない問題なので誰しもが働きやすい環境作りということを念頭に置いて、制度や政策を整えていくことが最も重要なのではないでしょうか。

勝手にしないでアウティング!!

カミングアウトを行った際に、本人の同意や許可無く勝手に第三者に話してしまうことを「アウティング」と言います。アウティングの怖いところは本人の知らない所でどんどん噂が流れ、知られたくなかった人にまで個人情報が漏れてしまっていたり、過った情報で認識されてしまったり、冷やかしやイジメの対象になる場合もあります。また変に周りに気を使われてしまうことで社内に居づらくなったりとあらゆる問題が考えられます。カミングアウトをするということは必要に追いやられたから。もしくは信頼しているあなただからこそという場合がほとんどなので、もしあなたがカミングアウトを受けた場合には勝手に第三者へ話す行為だけは避けていただきたいなと思います。

  • 前のページへ
  • 1
  • 2
  • 3
  • 次のページへ

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます