地価・施工単価上昇 中古マンションリフォームニーズ拡大に対応
工事代込51万円台キッチン「エルリア」 大京エル・デザインが発表
9月18日に、平成26年7月1日時点の都道府県基準地価が発表されました。東京圏、名古屋圏、大阪圏の三大都市圏平均では、住宅地が上昇に転換。商業地は昨年に引き続き上昇し上昇率が拡大しています。また、地方圏平均では、住宅地、商業地ともに下落が縮小しています。回復の早かった名古屋圏で上昇率がトップなのは、名古屋市。交通利便性の高いエリアを中心に高い伸びを示しています。一方、復興需要や2020年に向けてのインフラ整備、円安によるエネルギーコストや輸入コストの上昇で新築マンションの建築コストも大幅にアップ。地価上昇と建築コストのアップは、新築マンションの販売価格や供給戸数にも影響が出始めています。
その中で、注目されているのが中古マンションのリフォーム需要。矢野経済研究所によれば、2013年の住宅リフォーム市場規模は約6.9兆円。国の政策の後押しやリフォーム適齢期を迎える住宅ストック数の増加で2020年には約8兆円規模になると予想しています。
大京グループのリフォーム・インテリア事業を手掛ける大京エル・デザインでは、グループ関連企業の豊富なマンションストックと顧客からの声を活かしオリジナルブランドの商品を開発。市場にマッチした取り組みで業績を伸ばしています(2013年4月期は、売上高前年比29%のアップ)。同社の中京エリアの拠点である名古屋事業所には「リフォームマンションギャラリー名古屋」が2012年10月に開設。3年目を迎える2014年10月にオリジナル商品「エルリア」のニューモデルに展示を入れ替えるなどリニューアルオープンします。
名古屋事業所が全国に先駆けて「エルリア」の展示をスタートする背景には、グループ会社の大京(新築分譲)や大京リアルド(不動産仲介、中古再販)、大京アステージ(マンション管理、大規模修繕)が同じビルに入り連携しやすい事、中京圏にライオンズマンションの豊富なストックがあり顧客のリフォームニーズが強い事などがあるようです。2013年4月期は、こうした連携の成果もあり全国平均を大きく上回る前年比61%アップの受注に繋がっています。
商品名の「エルリア」には、同社の社名である「大京エル・デザイン」のL(エル)にインテリア(リア)の一部として生活空間に融け込むようなデザイン性も併せ持つ思いも込めて名付けられたとのこと。優れたリフォーム用住宅設備商品を手軽な価格で購入したいというニーズに応えるべく、キッチンと洗面化粧台を提案しています。
実際の顧客層は、リフォームという事もあり60代や50代などの高齢者が中心。ガス給湯器の交換など細かなニーズにも対応していることもあり予算も20万円未満~50万円未満の低額の方が中心です。エルズキッチンなど新築のライオンズマンションに採用しているものでは、予算を超えるケースも多かったとのこと。リフォーム希望者向けに商品を開発することで、予算に合致しかつ満足度の高い商品を提供することを実現しています。
例えば、標準タイプの幅2,100サイズのキッチンは、工事費込で513,000円(税別)。同社調べの名古屋地区のキッチンの平均受注単価は82万円なので、かなりリーズナブルな設定です。また開発に当たっては、ライオンズマンションのオリジナル仕様である エルズキッチンなどの商品開発にも携わった北村壽子氏が担当し、価格だけでなく機能性やデザイン性にもこだわった提案をしています。
次のページでは、キッチンと洗面化粧台の特徴を紹介します。