青森にも虹を見た
8月25日(月)、仕事が落ち着いた頃合いを見計らって帰省しました。盛岡で途中下車して北三陸をめぐる「あまちゃんロケ地ツアー」を楽しみ(アキみたいな海女さんが目の前で獲ったウニをその場で割って食べるという幸せ。まめぶも美味でした。みなさんもぜひ!)、それから、青森へ。実家に行くと、台所にさりげなく『バディ』(ゴトウが以前編集をやっていたゲイ雑誌)のうちわが置いてあって、なつかしいなあ…と。2005年に両親が上京した際、ちょうどパレード&レインボー祭りをやっていたので、見学してもらったのですが、パレード会場で『バディ』のスタッフが配っていたものだと思います。(豪傑な母は、気後れするどころか、レインボー祭りでのゴトウのパフォーマンスを見て「人間ばんざい!」と叫び、周りのゲイたちから喝采を浴びていました)
そんな母と二人、父親のお墓参りに行き(ちなみにゴトウは免許を持っていないので、車の運転は母)、帰りに青森駅前の「Osora ni Niji wo Kake Mashita」というカフェに立ち寄りました。このお店は、共生ネットの副代表をしていた翔子さんという方が実家に戻り、パートナーのおかっちさんと二人で始めたものですが、地元の新聞やら青森県男女共同参画センターの情報誌やらに紹介され、社会的マイノリティの方たちが安心して過ごせるコミュニティカフェとして認知されています。
店内は至る所がレインボーカラー。かわいいグッズやセクシュアルマイノリティ関連の本などがたくさんあり、2階にはイベントができそうなスペースもあり、お店ではありますが、立派な、そして素敵なコミュニティセンターだなあと思いました。母もすごく喜んで、たくさんしゃべり(考えてみれば、今まで地元で同性愛のこととかしゃべれる場所なんてがなかったんですよね。そして、当事者だけでなくその家族だってたくさん話したいんだって、あらため気づきました)、翔子さん&おかっちさんと意気投合していたようでした。
ぼく自身は、「こんな所では生きていけない」と、高校卒業と同時に出て行った(ある意味、故郷を捨てた)わけですが、そこから25年の時を経て、青森でも映画祭が開催されたり、そういうお店ができたりして、「セクシュアルマイノリティでも生きていけるかもしれない」と思えるような場所になりつつあることに、いたく感慨を覚えました。とても有意義な帰省でした。