Children Of Ishizuke Tree
松見:このアーティスト名、意訳すると"石付盆栽チルドレン"と言ったところでしょうか。Alexander HaletskiとMarina Bartoshの2人のギタリストによる2009年結成のユニットです。ドローン系ということで、発表している楽曲の多くが10分超えの長尺モノ。ギターの音色のレイヤーが幾重にも重なりながらゆっくりと広がるアンビエントな世界は、確かに盆栽のような、トラディショナルな和の情景ともリンクするものを感じさせます。
Entering The Ocean (Internet Archive)
ガイド:
ベルギーのBene Gesseritの時も、Internet Archiveから紹介しましたが、ここは実験系の人たちが音源を落としているみたいですね。
Use Other Door
松見:続いてもノイズ/エクスペリメンタル系デュオ、Dzmitry ZhykhとVeranika HrynによるUse Other Doorです。現在はアメリカのコネチカットに拠点を移しています。ベラルーシで男女デュオで実験音楽、という形態のユニットが2組もいるのは何だか興味深いですね。
Live on Music With Space (YouTube)
bbb (SoundCloud)
Бьянка(Bianka)
ガイド:実験系に続いて、芸能界系に目を向けます。ベラルーシの首都、ミンスク出身のБьянка(Bianka)というソロシンガーはベラルーシでは結構メジャーの存在で、もちろん雑誌の表紙も飾ります。彼女はコラボ作戦にも出ている様で、その多くはロシア語圏によくあるタイプのヒップホップで、Бьянка & St1mもその一つ。
Ты мое лето (YouTube)
比較的エレクトロというかEDMより「Алле Танзен」は、Бьянка & Jake Seanと書かれている場合もあり、一応コラボ扱いですが、純粋にプロデューサー的なようで、デュオというの言い過ぎかも。
Алле Танзен (YouTube)
Наталья Подольская и Владимир Пресняков
ガイド:もう一つ、コラボ型を紹介します。Наталья Подольская(ナタリヤ・パドルスカヤ)はちょっとややこしい。生まれたのは、ベラルーシのМогилёв(マギリョーヴ)なんでベラルーシ人でしょう。ユーロヴィジョン2004では、ベラルーシ代表に挑戦。翌年のユーロヴィジョン2005の代表となるのですが、ベラルーシではなく、ロシア代表。この時点では、彼女にはロシア国籍はない(2008年に修得)ので、不思議です。ナタリヤの旦那は、コラボの相手でもあるロシア出身のВладимир Пресняков(ウラジミール・プレスニャコフ)。仲睦まじく二人が登場するちょっと妬けるクリップですが、サウンド的には他のスラブ歌謡ど真ん中路線と比べて、こなれた感じで好きです。
KISSлород (YouTube)
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世界のエレクトロ男女ペア連載(All Aboutテクノポップ)
1)~20)までは21)以前の記事から辿ってください。
21) ブルガリア編
22) エストニア編
23) ラトビア&リトアニア編
24) ウクライナ編
Bitpop! Breezesquad (All Aboutテクノポップ)
対談相手の松見真之介さんへのインタヴュー