「専門実践教育訓練」の教育訓練給付金とは?
専門性を高め更なるキャリアアップを目指す従業員へ活用を促しましょう
1.対象者
次の(1)、(2)のいずれかの該当者で、厚生労働大臣指定の専門実践教育訓練修了見込みをもって受講している者と修了者
(1) 雇用保険の一般被保険者
一般教育訓練の受講開始日に10年以上の支給要件期間(同一の事業主に一般被保険者または短期雇用特例被保険者として雇用された期間)がある者
(2) 雇用保険の一般被保険者であった者
一般被保険者資格を喪失した日(離職日の翌日)以降、受講開始日までが1年以内であり、かつ、支給要件期間が10年以上ある者
(1)、(2)とも、当分の間、初めて専門実践教育訓練給付金の支給を受けようとする場合は、支給要件期間が2年以上であれば可能です。
平成26年10月1日以前に教育訓練給付を受給した場合は、その受給にかかわる受講開始日から、今回の受講開始日までに、通算して2年以上の被保険者期間が必要です。また受講開始日の前日から10年前までに教育訓練給付金の支給を受けたことがある場合は、専門実践教育訓練給付金は支給されません(ただし、平成26年10月1日よりも前に教育訓練給付金の支給を受けた方に対しては、この取扱いは適用されません)。詳細は、ハローワークインターネットサービス-教育訓練給付で確認ください。
2.厚生労働大臣が指定する「専門実践教育訓練」とは?
中長期的なキャリア形成に資する専門的・実践的な教育訓練として、厚生労働大臣が指定した教育訓練で、次のようなものが指定されています。
(1) 業務独占資格、名称独占資格の取得を目指す養成施設の課程(訓練期間1~3年)
看護師、介護福祉士、保育士、建築士など、専門的職業に就業するための教育訓練
(2) 専門学校の職業実践専門課程(訓練期間2年)
工業、医療、商業実務など、専門学校の専門課程のうち、企業などとの連携により、最新の実務知識などを身につけられるよう教育課程を編成したものとして文部科学大臣が認定したもの
(3)専門職大学院(訓練期間2~3年)
高度専門職業人の養成を目的とした課程
10月からの指定講座は、「教育訓練給付制度 厚生労働大臣指定教育訓練講座」で確認することができます(8月決定分)。なお、現在審査中の講座についても、9月中旬に講座が決定公表される予定です。
3.支給額
教育訓練経費の40%(年間上限32万円)。給付期間は原則2年(資格の取得につながる場合は最大3年)。6か月ごとに支給申請に基づいて支給されます。
【追加支給あり】
さらに、受講修了後に受講した専門実践教育訓練が目標としている資格取得などをし、修了日の翌日から1年以内に一般被保険者として雇用された場合は、さらに教育訓練経費の20%にあたる追加支給を受けることができます。この場合の支給額合計は、最大で教育訓練経費の60%(年間上限48万円、3年間で最大144万円)となります。
4.訓練前にキャリア・コンサルティングを受けること
専門実践教育訓練の教育訓練給付金を受けるためには、専門の研修を受けた訓練対応キャリア・コンサルタントによる訓練前キャリア・コンサルティングを受ける必要があります。
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