第3号被保険者 から 第1号被保険者への変更届が必要となります。

収入増加などで扶養から外れれば、国民年金保険料の納付が必要な第1号被保険者となります。またその際には、自分自身で第1号被保険者となる届出を行う必要があります。

扶養から外れた際、新たな届出が必要な場合があります


日本は「国民皆年金」。制度上全ての国民が何らかの年金制度に加入する体制がとられています。会社員や公務員は被用者年金制度に加入(国民年金の第2号被保険者)しています。一方でこの第2号被保険者に扶養されている配偶者は、国民年金の第3号被保険者として加入し、自分で保険料を納付する必要はありません。これは皆さんご承知のとおりですね。

しかし収入増加などで扶養から外れれば、国民年金保険料の納付が必要な第1号被保険者第3号→第1号)となります。またその際には、自分自身で第1号被保険者となる届出を行う必要があります。自動的に切り替わるわけではないのです。
   

第3号被保険者のままとなって不整合が生じていました
(年金記録の不整合問題)

ところが、実態を見てみると会社員や公務員(第2号被保険者)に扶養されている専業主婦等(第3号被保険者)は、夫の退職等により実態は第1号被保険者となったにもかかわらず届出をしていないケースが多々見受けられていました。そのため年金記録上第3号被保険者のままとなって不整合が生じていたのです。要するに国が管理しているデーターと実態が合っていないということです。

■平成26年12月~ 年金記録の不整合問題に対応するための法施行

この不整合問題は大問題ですね。これに対応すべく、国民年金第3号被保険者の記録不整合に対応するための法律(平成25年6月公布)が平成26年12月から施行され不整合解消に向けた取り組みが始まりました。
 

平成26年12月~
第3号被保険者 被扶養配偶者非該当届が必要

この法令施行に伴い、各事業主に対し新たな届出が求められるようになりました。不整合を防ぐために各事業主経由での届出になったのです。必要となったのは次の場合です。

1.健康保険組合および国民健康保険組合に加入している事業主が対象

健康保険組合および国民健康保険組合に加入している事業主が対象です。なお全国健康保険協会(協会けんぽ)に加入している事業所は届出不要となっています。協会けんぽ加入事業主の届け出先は各年金事務所ですから自動的に日本年金機構が把握できるからです。皆さんの加入制度はどちらでしょうか。

2.被扶養配偶者(第3号被保険者)が以下の いずれか に該当した場合
 
  • (1)第3号被保険者の収入が基準額(現在年間130万円)以上に増加し扶養から外れた場合
  • (2)配偶者(第2号被保険者)と離婚した場合
(注)妻が会社員、夫が被扶養配偶者の場合も同様です。なお配偶者である第2号被保険者(夫)の退職等により第1号被保険者(妻)となる場合は、その事実を日本年金機構で確認できるため届出は必要ありません。また第3号被保険者が被用者年金制度に加入したことにより第3号被保険者でなくなった場合も届出は不要です。

【新たな届出の対象となる事例(上記(1)の例)】
 
自身の.配偶者の勤務事業所に「被扶養配偶者非該当届」を提出。また従来と同様「被扶養配偶者非該当届」とは別に、自分自身で第3号から第1号に変更する手続きも必要です。一般財団法人東京社会保険協会HP 社会保険新報平成26年11月号から抜粋

 

具体的手続きの流れ

自身の配偶者の勤務先に「被扶養配偶者非該当届」を提出します

自身の配偶者の勤務先に「被扶養配偶者非該当届」を提出します

 1.第3号被保険者であった者が行うこと

自身の.配偶者の勤務事業所に被扶養配偶者非該当届を提出。また従来と同様被扶養配偶者非該当届とは別に、自分自身で第3号から第1号に変更する手続きも必要です。

2.事業主が行うこと

1.で提出された届について、該当者の基礎年金番号や届出内容の確認を行い、各年金事務所(日本年金機構)に提出しなければなりません。

3.日本年金機構による勧奨

2.で提出された被扶養配偶者非該当届の届出情報に基づいて、日本年金機構が第1号被保険者となるための手続きの勧奨をします。勧奨してもなお手続きがない場合は、日本年金機構が、届出によらない第1号被保険者への種別変更の処理を行って、不整合記録となることを防止することになっています。
 

企業実務の留意点

今回の法律改正を踏まえ、各従業員に対し、被扶養配偶者でなくなった(第3号被保険者に該当しなくなった)場合は届出が必要となったことを周知していきましょう。また扶養対象の配偶者の収入を把握する機会(年末調整等)があれば都度届出を行うなど漏れがなようにフォローしていきたいものです。


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