教育訓練給付金を利用して、資格取得を目指す前に
資格取得もパートナーの理解が必要
■教育訓練給付制度を活用する目的を考える
まず、資格取得を目指すとした場合、その資格を取得する目的を明確することが第一です。この資格があると箔がつくとか、少し興味があるからという気持ちで始めるのでは、ちょっと厳しい言い方になりますが、「お金」と「時間」を浪費していることになります。キャリアアップは自己への投資と言われていますが、目的のない資格取得や学習は、それは浪費でしかないのです。
■自分の棚卸をして、どのような資格・ビジネススキルを習得するのが良いか考える
私の個人的な話になりますが、ファイナンシャルプランナー(FP)の資格を取得したきっかけは、FPになるためではなく、会社の人事部門にいて、給与や企業年金の業務を担当していたときに、税や社会保険など、世の中の仕組みを広範に学ぶのに最適な資格だと考えたからです。資格取得後、FPとして独立するまでの間は、給与制度や企業年金制度の改定、再雇用制度の新設など、FPの知識をフルに活用しました。自分の置かれている状況と不足している(必要とする)知識を自己分析した結果だと思います。
資格取得やビジネススキルの講座に通う前に、ぜひ、資格を取得した後やビジネススキルを身に付けた後の自分の姿をイメージしてみてください。そのイメージが明確に思い浮かぶのであれば、それは、あなたに合った資格・ビジネススキルと言えるでしょう。
■パートナーとしっかり話し合う
資格取得やビジネススキルの講座に通う場合、パートナーの協力は欠かせません。協力を得るためにも、資格を取得する目的と、資格取得した後の具体的なイメージを伝えなければ、パートナーは納得してくれません。
■キャリアアップの費用をライフプランとマネープランに盛り込む
資格取得のための講座に通う場合、受講料の何割かは給付金が貰えるといっても、自己負担の費用も侮れません。また、通学にかかる費用や、勉強に集中するために家事を省力化するための費用(外食や中食、家事代行など)、夜間の講座の場合の夕食代など、積み上げれば、大きな金額になります。
また、将来にわたって、キャリアアップのイメージがあるのであれば、ライフプランにしっかり盛りこんで、更にマネープランにも反映させると良いでしょう。実際に相談にいらっしゃるお客様の中にも、ライフ&マネープランにビジネス英語を習得するためのスクールに通う費用を盛り込んで、将来の海外駐在を目指し、社内でのステップアップを目指しているという方も何人かいらっしゃいました。
一般の教育訓練は3年ごと、専門実践教育訓練は10年ごとに利用できる制度となっているので、これらの制度を活用しながら、キャリアアップの計画をライフプランに盛り込むことで、家計改善のための方法の1つである「収入を上げる」を実践しましょう。
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