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求職者支援制度活用で、専業主婦(夫)から共働きへ

子どもが小さい頃は育児に専念して、少し大きくなったら働こうと考えている女性が多いようです。けれども、実際に再就職活動を行ってみると、金銭面や求められる資格など、条件が折り合わないケースが多いようです。そこで、今回は、平成23年10月1日から始まった、専業主婦(夫)が再就職をするのに役立つ「求職者支援制度」について紹介します。

平野 泰嗣

執筆者:平野 泰嗣

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子どもも大きくなったので、共働きに戻ろう!

子どもも大きくなったので、共働きに戻ろう!

子どもが小さい頃は育児に専念して、少し大きくなったら働こうと考えている女性が多いようです。けれども、実際に再就職活動を行ってみると、金銭面や求められる資格など、条件が折り合わないケースが多いようです。そこで、今回は、平成23年10月から始まる、専業主婦(夫)が再就職をするのに役立つ「求職者支援制度」について紹介します。

専業主婦(夫)が再就職をするには?

共働き夫婦のライフプランの相談をしていると、出産を機会に一旦退職をし、子どもが大きくなった頃に再度、働くことを考える夫婦も数多くいらっしゃいます。育児休業制度の活用や保育所問題など、働きながら子育てをする環境は整いつつありますが、「できるだけ長い時間をかけて、子どもをしっかり育てたい」と思う親心にも納得できます。

■再就職時の給料は大幅に下がる!
実際に就職活動をし、再就職をした結果、退職前の給料よりも7割以下になったという人は約7割だそうです(内閣府「平成19年女性のライフプランニング支援に関する調査」より)。もちろん、子どもの育児・養育を優先して、再就職後の働き方としてパートやアルバイトを選択する人も多いので、この結果はある程度予想がつきます。

けれども、同調査によると、再就職活動時に正社員を希望していたけれども、実際に正社員になれた人の割合は、45.8%で半数以下という結果も出ています。子どもを出産し、退職した後、再就職時に正社員を希望していたけれども、それが叶わないとなると、ライフプランとマネープランの大幅な修正をしなければならないという事態になってしまいます。

■再就職活動で、突き当たる不安と壁
再就職活動をしている人の話を聞くと、「今までのキャリアを活かした仕事に就きたいと思うけれども、私のキャリアが通用するのかどうか不安……」と感じている人が多いです。特に退職してからブランクの長い人にその傾向があるようです。また、「面接の場面では、必ず、取得している資格とか、PCスキルについて聞かれるけど、私は持っていない……」というように、資格やPCスキルが再就職の壁になっている場合もあります。正社員でなくても、派遣社員やパート、アルバイトでも資格を持っている方が高い給料が得られる可能性は高くなります。

■平成23年10月から始まった、求職者支援制度を活用しよう!
退職してから再就職するまでに少しブランクのある人は、今までのキャリアを活かした再就職をするためには、キャリア相談を受けたり、資格取得のためのトレーニングをしたりすることが、最適な再就職先・就労形態を見つける近道となります。

そこで、お勧めするのが、ハローワーク(公共職業安定所)の活用です。ハローワークというと、雇用保険に入っている人が会社を解雇され、失業者となった場合の再就職支援を行う機関というイメージを持つ人が多いのですが、実際は、就労を希望する人全般を支援する機関という位置づけが正しいのです。

平成23年10月、「職業訓練の実施等による特定求職者の就職の支援に関する法律」(求職者支援法)の施行にともない、ハローワークでは、「求職者支援制度」を実施しています。「求職者支援制度」は、雇用保険(失業給付)を受給できない求職者に対するセーフティネットとして、求職者の早期の就職を支援する制度です。次のページで詳しく見てみましょう。

>>求職者支援訓練でスキルアップ、最適な就職を!
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