企業のIT活用/IT経営の基礎知識

ITの災害リスク対策

大雨、台風、地震など大きな災害や事故が起こると、IT環境が機能しない状況になることがあります。パソコンなどIT機器の最も大きな機能停止原因は停電。電力の供給が突然ストップしても、最低限の業務を遂行し、大事なデータを守るためのBCP(業務継続計画)策定が求められます。バックアップ体制の構築や予備機器の準備など、できるところから災害のリスクに備えましょう。

長谷川 渉

執筆者:長谷川 渉

企業のIT活用ガイド

もし、災害や事故でパソコンやインターネットが使えなくなったら?

近年、毎年のように各地の大雨や台風による被害がニュースになっていますが、大きな災害や事故が起こると、IT環境が機能しない状況になることがあります。パソコンなどは精密機械ですから、落下などによって物理的に壊れてしまうこともありますが、特に災害時における一番大きな機能停止原因は、停電です。

多くのIT機器は、電力(電源、バッテリー)によって動いています。その電力の供給がストップしてしまったら、パソコンはもちろん、インターネットへの接続もできなくなってしまうのです。

BCPの策定は、業務遂行に最低限必要な人・モノ・電力の把握から

BCPの策定は、業務遂行に最低限必要な人・モノ・電力の把握から

総務省が定めた「地方公共団体におけるICT部門の業務継続計画(BCP)策定に関するガイドライン」にも、BCPの策定ステップとして、災害・事故時に重要情報システムの継続を確保(早期復旧)するために、最低限必要な資源(要員、庁舎、設備、備品、電力等)を把握し、これらの被害や既存の状態での代替策の有無等を検討する手順が記載されています。

そこで、IT環境への災害・事故リスク対策として、どのような準備をしておけばよいのか、基本的なポイントから押さえておきましょう。
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