妖怪たちがストレス解決の立役者!?
個性的過ぎる妖怪たちが、私たちを助けてくれるわけとは?
カギを握るのが、個性的過ぎる妖怪キャラクターたち。たとえば、暗~いオーラを放ち、不快な雰囲気を醸し出す「ドンヨリーヌ」。何でもペラペラしゃべらせてしまうおしゃべり妖怪「バクロ婆」。覚えたことを忘れてさせる「わすれん帽」、外出を億劫にさせる「ヒキコウモリ」、ところかまわずオナラをさせてしまう「おならず者」・・・・・・。日常に「あるある」な災いをもたらす妖怪たちが、実は、ストレス解決の意外な立役者となっているのです!
日本人は「妖怪のせい」がお好き
そもそも日本人は昔から、妖怪と深い縁を持って生活してきました。「稼いでも稼いでも金がない」とぼやく子に、「そりゃ、貧乏神に取り憑かれとるんじゃ」とお清めの塩まきを勧めたり、かんしゃくを起こして泣き叫ぶ子のお腹をさすって「おや、ここに疳の虫がいるね。ちちんぷいぷい」と虫封じのおまじないをするなど、身近に起こる災いを「妖怪のせい」で片づけてきたのです。論理性と実証性を重んじる現代社会では、そんな話など迷信に過ぎず、うっかり「妖怪のしわざかも」などと口走ったら、大笑いされてしまいます。ところがなかなかどうして、こうした妖怪たちによる解決効果、侮れないものなのです。
「人間のせい」にしたところで何が変わる?
「俺のせい」と考えて、出口を見いだせなくなることもある
つまり、お金がないのは「貧乏神」のせいではなく、「稼ぎの少ない仕事しか見つからない自分」のせいになります。かんしゃくを起こすのは、「疳の虫」のせいではなく「神経質なこの子」のせいになります。
だからといって、貧乏な息子に「お前の努力が足りないからだ」と言ったところで、何が変わるでしょう? 「それなら今の3倍努力しよう」と奮起しても、どんなに頑張っても収入に結び付かない例など、ごまんとあります。泣きやまない子を「病院で治してもらえ」と言ったところで、何が変わるでしょう?「小さな子にはよくあること」「いずれ治るよ」とあいまいなことを言われて、返されてしまうでしょう。
つまり、論理的に原因を探し、問題解決に着手してみても、思うような結果が得られないことなど、たくさんあるということです。