追悼ロビン・ウィリアムズ傑作選(3ページ目)

芸達者なロビン節が弾けるコメディ

『グッドモーニング，ベトナム』（1987年度作品）
ベトナム戦争中、兵士の士気を高めるためにベトナム入りしたDJクロンナウアー（ロビン・ウィリアムズ）。彼は、畳み掛けるようなキレのあるトークと選曲の良さで米兵の心をがっちりつかみます。しかし、大胆なしゃべりと行動は兵士の支持とは裏腹に軍の上層部を怒らせてしまい……。
マシンガントークがさく裂するロビン・ウィリアムズの真骨頂とも言える芝居が圧巻です。あらゆる場面をさらってしまう、彼の出演作の中でも「誰も彼を止められない！」といった勢いを感じさせますね。ロビンが叫ぶ「グッドモーニング、ベトナ～ム」の第一声が忘れられません。

監督： バリー・レヴィンソン　出演：ロビン・ウィリアムズ、フォレスト・ウィテカー、チンタラー・スカパット、ブルーノ・カービイ

『ミセス・ダウト』(1993年度作品)
声優のダニエル（ロビン・ウィリアムズ）は失業したのに子供と遊んでばかり。そんな夫にウンザリした妻から三行半をつきつけられます。子供と会えないことに耐えられない彼は女装して元妻の家へ。バレないのをいいことに家政婦として雇われますが……。
ロビン・ウィリアムズがオバサン家政婦と化して別れた子供との時間を取り戻すホームコメディ。子供に会いたい一心で女装の家政婦になるという発想のおかしさと、理由の切なさ！　愛情深いダニエルのキャラクターを笑いのオブラートでくるんで熱演するロビン・ウィリアムズの芸達者ぶりに脱帽です。

監督：クリス・コロンバス　出演：ロビン・ウィリアムズ、サリー・フィールド、ミランダ・ヒラード、ピアース・ブロスナン、ハーヴェイ・ファイアスタインほか

※ほかにも『アラジン』のジーニーの声や感動作『レナードの朝』『パッチ・アダムス』サスペンス『ストーカー』冒険譚『ジュマンジ』ピーターパンを演じた『フック』など出演作は多数あります。
亡くなる前にクランクアップしていた映画も『ナイト ミュージアム／エジプト王の秘密』ほか数本あるので、まだ彼の演技を見ることはできます。でもコメディとシリアス両方であれほど存在感を表現できる俳優、なかなかいませんから、やはり寂しい……。役者になるために生まれて来たような俳優ロビン・ウィリアムズ。ハリウッドは大きな星をひとつなくしましたが、出演作は永遠です。　

『ナイト ミュージアム／エジプト王の秘密』
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