第1位 ザ・プラターズの全米NO.1大ヒット「ザ・グレート・プリテンダー」レスター・ボウイ「ザ・グレート・プリテンダー」より
Great Pretender
この「ザ・グレート・プリテンダー」は、コーラスグループのザ・プラターズが1955年に放った全米ポップチャート第一位の大ヒット曲です。ザ・プラターズは他にも「オンリー・ユー」「ハーバー・ライト」「煙が目にしみる」などヒット曲を多く持つグループです。
Greatest Hits
そんな中でもこの「ザ・グレート・プリテンダー」は、アーティストからのファンも多く、1987年にはイギリスのロックバンド「クイーン」のフレディ・マーキュリーにもカヴァーされました。
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その超有名なR&Bの名曲を、ここでのレスター・ボウイは、彼なりに真っ向から挑んでいます。
レスター・ボウイは、「アート・アンサンブル・オブ・シカゴ」というフリー系のバンドに所属した文字通りフリー系のトランペット奏者です。80年代には、相当人気を誇り、1984年の来日時には私も観に行きました。その際のすさまじいレスターの吹奏は今も忘れることができません。大きな会場の中ほどに座っていた私の顔に、レスターのトランペットの音が風圧として感じられたのです。
その圧倒的な風圧と同時に、レスターの混じりけのないクリーンで綺麗な音色にも驚いたのを覚えています。
ライブ・イン・ジャパン
この「ザ・グレート・プリテンダー」の演奏でも、そのレスターの音色の綺麗さと吹奏の力強さがよく表れています。テーマを吹くだけで、強烈にジャズを感じさせるところも、レスターの特徴です。
途中、フリーの演奏に突入しますが、唐突にというよりも、必然性を感じさせる違和感のなさです。聴く側を全く飽きさせない展開と言えます。ハミエット・ブルーイットのバリトンサックスも随所で低音を響かせ、効果的です。惜しくも1999年にレスターは亡くなってしまいましたが、彼の思いはこの「ザ・グレート・プリテンダー」の演奏に宿り、現在に至っても、聴くものを感動させてくれます。
R&Bやソウルミュージックでは、一番大切なのは歌です。そのことがジャズでも同じだということがわかる、名演と言えます。
今回の、R&Bやソウルミュージックとジャズはいかがでしたか?今回ご紹介した以外にもまだまだ、名曲名演はあります。機会を見てご紹介していきますね。ではまた次回お会いしましょう!
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