船橋市、市川市の境に立地、
住宅供給は少なめ
住宅事情の前にひとつ、大事なことを。下総中山駅は船橋市にあり、京成線の京成中山駅も同様ですが、そこから少し離れると市川市。法華経寺周辺は市川市ですし、南側も真間川、京葉道路あたりまで一部船橋市ではあるものの、市川市部分も。自治体によって受けられサービスは変わってきますから、どちらを選ぶか、比較検討の上で選択したいところです。
住宅で言うと、供給数は分譲、賃貸ともにあまり多くはありません。街自体がそれほど大きくないためで、駅前にはスーパーも含め、一通りのものが揃いますが、それ以外は住宅地。静かな佇まいで、新しく何かが生まれるという雰囲気はあまりありません。
そのため、新築マンションの供給はここ数年ほとんどなく、買うとしたら中古か一戸建てか。中古もそれほど数は多くはありませんが、駅から徒歩7~8分と比較的駅に近い物件が多いのがうれしいところ。価格の目安は築数年から10数年、60~70平米が2200万円から3000万円。基本はファミリータイプです。
一戸建ては土地面積50平米の2500万円前後から150平米の5000万円近くまで、他のエリアと違い、バリエーションが豊富。市川市は千葉県の中ではブランド力のある地域ですから、そうした価格帯でも売れるエリアなのでしょう。実際、風情のあるお屋敷などもあり、駅周辺の下町っぽい雰囲気とは異なるエリアもあります。
賃貸は沿線全体で見ても手頃。たとえば、2DKマンションは7万円台後半から8万円が多いのですが、一駅都心寄りの本八幡だと10万円近くになりますし、お隣西船橋も9万円台などとなっており、借りやすい状況です。他の間取りもワンルームマンションで6万円台、3DKで10万円前後などが平均で、2DKほどではないものの、全体に安めです。ただ、アパートになると、それほど差がなくなります。
歴史のある街だけに風情があり、散歩が楽しい街下総中山。必ずしも利便性が高いとは言えませんが、独特の雰囲気を楽しみながら、のんびり暮らしたいファミリーには住みやすいのではないでしょうか。