フィンランド/フィンランドの観光

フィンランド伝統建築が集まるセウラサーリ野外博物館(3ページ目)

ヘルシンキ郊外の海に浮かぶ小さな島のひとつ、セウラサーリは、島の一角が夏季限定の野外博物館になっています。展示品は、国内各地から内部の生活用品ごと移築された、伝統的な木造建築の数々。土地柄や歴史を物語るユニークな建物たちが、豊かな森の中や海辺にたたずんでいます。美しい浜辺散策や森林浴がてら、奥深いフィンランド伝統建築の世界に立ち入ってみませんか。

こばやし あやな

執筆者:こばやし あやな

フィンランドガイド


伝統建築訪問のハイライト、島内で最も古い旧カルナ教会

カルナ教会

現在でも、展示品として公開されるだけでなくコンサートや結婚式などにも使われている現役の教会

ロウソク立て

壁から人の腕がにゅっと伸びているロウソク立て

セウラサーリ野外博物館で最もよく知られている建築のひとつが、元々フィンランド南西部の街カルナにあった、島内でもっとも古い歴史を持つ旧カルナ教会です。この教会が建てられ始めたのは1600年代のこと。1900年代始めに街に新しい教会が建てられることになったため、旧教会は取り壊しの危機に瀕しましたが、運良くセウラサーリに移築されることが決まり、今日まで場所を変えて大切に守られることになったのでした。

木造のどっしりとした、けれど素朴な佇まいの教会の中では、今でも結婚式やコンサートなどが催されます。この教会内部に見られる独特の装飾の数々も印象的で、人間の腕に見立てられたろうそく立て、蛇のモチーフの物掛けなど、ややグロテスクでインパクトのあるディテールがあちこちに見られます。

島内には、休息できるレストランやお土産物屋も

ミュージアムショップ

昔の万屋さんの隣に小さなミュージアムショップが併設されている

ミュージアムの敷地内には、小さなミュージアムショップや、ランチのとれるレストランなどもあります。ミュージアムショップは、昔ながらのフィンランド版万屋さんが再現されている建物の隣に併設されていて、フィンランドの昔ながらの手工芸や、各建物で番をしているガイドさんたちが空き時間に編んでいる手芸品なども売られています。

レストラン

歩き疲れたら気軽にコーヒー休憩もできる眺望レストラン

島には自分で食べ物を持って行って、ピクニックがてら木陰でランチ休憩をするのも楽しいですが、海が美しく見える浜辺の小高い丘の上にはちょっとしたカフェレストランもあり、ここの屋外テラスで海を眺めながら一服するのもおすすめです。島内ではあまり駆け足にならず、休憩も取りながら、のんびりと時間の余裕を持って建築散策から森歩きまでを楽しめたらいいですね。

 

チケットデスク

橋を渡った先に、入場チケットを買う小屋が見えてくる

〈DATA〉
セウラサーリ野外博物館(Seurasaaren ulkomuseo/セウラサーレン・ウルコムセオ)
住所:Seurasaari, Helsinki
TEL:+358 (0)9 4050 9660
アクセス:Lasipalatsiバス停から24番バスに乗り約20分。Seurasaariバス停(終着)で下車し、すぐ前に見えている橋を渡った先に、セウラサーリ野外博物館のチケットカウンターがある
開館時間:5月15日~5月31日および9月1日~9月15日は、月~金曜9:00~15:00、土・日曜11:00~17:00。6月1日~8月31日は毎日11:00~17:00
開館期間以外も島内への立ち入りおよび建物の外観見学は可能
入館料:8ユーロ、17歳以下3ユーロ、6歳以下は無料


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