フィンランド/ヘルシンキの観光・お土産

活気あふれるヘルシンキ・エテラ港周辺の観光スポット

周囲にヘルシンキ大聖堂やウスペンスキー寺院などの観光名所、市庁舎や大統領官邸といった重要施設が立ち並び、今も昔もヘルシンキ屈指の賑わいを見せるベイエリア。沿岸部には連日ずらりとテントが連なり、夏も冬も青空市散策を楽しめます。また、2014年には大改修の終わった屋外マーケットホールが再オープンしたほか、新ランドマークとして観覧車もお目見えし、ますます活気づいています。

こばやし あやな

執筆者:こばやし あやな

フィンランドガイド

老舗マーケットから新名所の観覧車まで、見どころ満載のエテラ港周辺

港の風景

市庁舎や大統領官邸など要所に見守られたヘルシンキ港は、国際線が行き交い、沿岸ではマーケットが賑わう。2014年には観覧車も新ランドマークとして仲間入り

「バルト海の乙女」とも称される港町ヘルシンキに到着したら、まずは海沿いの活気と爽やかな潮風を肌で感じに、エテラ港(Eteläsatama)へと足を伸ばしてみてください。街のランドマークであるヘルシンキ大聖堂を背に路地を少し南に歩くと、まもなく視界が開けてバルト海の海原がお目見えします。

船

スウェーデン行きの豪華客船。冬場は海が凍結するが、それでも砕氷して船を進める

その周囲に広がるエテラ港では、世界遺産スオメンリンナ島やコルケアサーリ動物園へと向かう近距離フェリーから、サンクトペテルブルク・ストックホルム・タリンなどバルト海沿岸の近隣諸国を目指す豪華客船までがさかんに行き交っています。まさにフィンランドの玄関口。その一大港を取り囲むように、ヘルシンキ市庁舎、大統領官邸といった国家の重要機関が立ち並んでいます。またエテラ港は、街一番の目抜き通りであるエスプラナディ通りの東側の終着地と接しており、中心街からも気軽にアクセスできるロケーションにあります。

 

ニット

青空市には北国らしい土産物屋台が並び、せっせと編み物をして商品づくりをしながら接客する店員さんも

この玄関港の中心には、市民だけでなく観光客を温かくもてなすように連日大規模な青空マーケットが並び、とりわけローカルフードや土産物を求めて多くの観光客が押しかけます。2014年には、街で一番古いマーケットホールの改修も終わり、一層の賑わいを見せています。さらに、ウスペンスキー寺院のそびえ立つカタヤノッカ地区側の沿岸部には、新ランドマークとして巨大観覧車も建設され、エテラ港周辺はまだまだ進化を遂げるホットスポットとして勢いづいています。それでは、各観光スポットの魅力と見どころを詳しく紹介していきましょう。

 

民芸品もローカルフードも揃う、活気に満ちた青空マーケット

青空マーケット

地元の人が通う生鮮市場だけでなく、さまざまな土産物や食べ物屋台がずらりと並ぶエテラ港の青空マーケット。カモメが常に食べ物を狙っているので、頭上にはネットが張ってある

イチゴ

夏に旬を迎えるイチゴは、小粒でもびっくりするほど甘くて美味しいので、見かけたらぜひ味わって!

エテラ港の象徴的な風景を作り出しているのが、海と市庁舎の間にずらりと立ち並ぶ、活気に満ちた青空マーケット(Eteläsataman kauppatori)。年間を通して出店されていますが、やはり夏のほうが断然店舗数も多くて並べられる野菜やベリーの種類も豊富です。初夏にはルバーブ、夏はイチゴにベリーにえんどう豆、秋はキノコ……と、マーケットに来れば旬の食材が一目瞭然。特にベリー類やえんどう豆は、ぱっと買って街で食べ歩きするのにも適しています。見かけたらぜひ気軽に試してみてください。

屋台

軽食屋台の2大定番フード、サーモンステーキとムイック

また、地元の人たちが買い出しに来る生鮮食材だけでなく、観光客をターゲットにした軽食屋台や、民芸品などの土産物を売るお店も軒を連ねます。軽食屋台で人気なのは、フィンランドの定番サーモン(lohi)やニジマス(kirjolohi)のステーキ、ムイック(muikku)と呼ばれるワカサギに似た見た目とサイズの魚のバターフライをニンニク風味ディップにつけて食べるスナックなど。テイクアウトをしたり、テントで食べる際に気をつけたいのは、餌を狙うカモメたち。マーケットの頭上にはカモメ避けのネットが張られていますが、それでもうかうかしていると容赦なく食べ物を突かれてしまうのでご注意ください。

土産物店で見かける定番品は、白樺などの国産材で作られた木工雑貨やキッチン用品、トナカイの角を加工して作られた雑貨やアクセサリー類、冬に嬉しい手編みのニット帽やセーター、ムーミングッズなど。伝統工芸品からモダンデザインのアイテムまでなんでもござれなので、つい一軒一軒の前で足を止めて見入ってしまうはず。

木工品

国産の白樺材などを使った木工品は、大量買いもできる定番のおみやげのひとつ

ところでフィンランドには積極的な値引き交渉文化がないので、「外国のマーケットでの買い物は値切り交渉を持ちかけるのが当たり前」という考えを捨てて買い物に臨むことをおすすめします。ひとつのお店でたくさん品を買ったときであれば、値引きを切り出してみても良いかもしれませんが、それで断られても「そういうものだ」と割り切って気持ちよく買い物を楽しんでください。また、この青空マーケットに出店しているお店の多くは、クレジットカードでの決済に応じてくれます。ただしまれに現金オンリーのお店もありますので、ご注意を。

 

<DATA>
■Eteläsataman kauppatori(エテラサタマン・カウッパトリ/エテラ港のマーケット広場)
住所:Eteläsatama, 00170 Helsinki
アクセス:ヘルシンキ大聖堂から南に徒歩約3分、
トラム1,2「Kauppatori」下車すぐ
出店時間:月~金曜6:30~18:00、土曜6:30~16:00
定休日:日曜(夏季は日曜も10:00~17:00に出店舗あり)

次ページでは、青空市のそばにあるマーケットホールと観覧車をご紹介!

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