カラオケ/カラオケ最新事情

「なりきり吉幾三!歌広場カラオケ大会!」出場記

吉幾三さんご本人の前で、吉幾三さんの曲を歌い、吉幾三さんご本人に評価をしてもらうというこの大会。7月13日にニコニコ生放送でも配信されていましたので、ご覧になったカラオケファンも多いことかと思います。この大会に筆者の唯野も出場してきましたので、会場の雰囲気と盛り上がりをレポートいたします。

唯野 奈津実

執筆者:唯野 奈津実

カラオケガイド

幅広い年代の個性的な出場者たち

カラオケ歌広場さんと吉幾三さんとのコラボレーション企画、「なりきり吉幾三!歌広場カラオケ大会!」。今回、予選を勝ち抜いた出場者は15名。吉さんのファン層からして、出場者の年齢層はやや高めなのではと予想していたのですが、最年少には17歳の方がいらっしゃるなど、幅広い年代の方々が集まっていました。ここ数年の「IKZOブーム」で、若年層の支持が増えてきていることも一因かもしれませんね。

また、大会のタイトルが「なりきり吉幾三」ということもあって、つなぎ服やねじりハチマキなど、吉さんを意識した衣装の方々も多く見受けられました。中には、後頭部に大きく吉さんの名前を刈り上げた出場者もいて、大会に掛ける意気込みが非常に伝わってきました。

ステージの真横に吉幾三さんの審査員席が

ステージの真横に吉幾三さんの審査員席が

審査員長の吉さんの登場とともに、大会のスタートです。審査員席はステージ上にあるため、出場者は吉さんのすぐ近くで歌うことになります。一名ずつ順にステージに上がり、2コーラス(曲によってはフルコーラス)を歌い、歌い終わった直後に、吉さんから直接コメントをいただきます。コメントと言っても、そこはトークの面白さにも定評のある吉さん。ユーモア溢れるものが多く、出場者との会話のやりとりも多かったので、会場は終始、温かい笑いの空気に包まれていました。

カラオケ大会の選曲リスト

ではここで、出場者15名の選曲を紹介します。

『津軽平野』、『俺ら東京さ行ぐだ』、『海峡』、『情炎』、『Dream』、『酒よ』、『俺はぜったい!プレスリー』、『酔歌』、『女のかぞえ唄』、『と・も・子…』、『雪國』
(『俺ら東京さ行ぐだ』、『酒よ』、『情炎』、『酔歌』は、二名の方がそれぞれ選曲)

大会に出場した筆者・唯野

大会に出場した筆者・唯野

いずれも吉さんの代表曲であり、カラオケ大会の定番曲としてもよく歌われる曲です。たとえば、6月に開催した唯野プロデュースの「東京カラオケグランプリ」(東京都カラオケボックス事業者防犯協力会主催)でも、『酔歌』や『雪國』は歌われていました。さらにまた、「なりきり吉幾三」という大会趣旨もあってか、『俺ら東京さ行ぐだ』、『俺はぜったい!プレスリー』といった軽快な曲もあり、このあたりを選曲された出場者は、パフォーマンスいっぱいに歌って会場を盛り上げていました。

ちなみに唯野が歌ったのは『と・も・子…』。前奏部分に2分半にも及ぶ長ゼリフのある曲なのですが、歌詞を一切見ずに暗譜で歌いきったことを吉さんに評価していただきました。歌そのものはともかく、歌に臨む姿勢だけは、なんとか吉さんになりきれたかなと思っています。

審査結果の発表

出場者15名の歌唱が終わり、審査結果の発表です。吉さんのカラオケ大会ということで、優勝者には副賞として、吉さんが実際に使用しているというステージ衣装が贈呈されます。こうしたプライスレスな副賞は、賞金以上に魅力的なものです。唯野も一出場者として、「ぜひ欲しい!」「吉さんの衣装を着て歌ってみたい!」という想いで、結果発表を聞いていました。

いよいよ優勝者の発表。…残念ながら読み上げられた名前は唯野ではありませんでしたが、素晴らしいステージパフォーマンスで『俺ら東京さ行ぐだ』を披露された方でしたので、発表の瞬間、会場は大きな拍手と歓声に包まれました。まさに「なりきり吉幾三」という大会にふさわしい方でした。ステージ上で吉さんに副賞のステージ衣装を着させてもらうなど、優勝者にとって最高の表彰式となったことかと思います。

吉幾三さんに学ぶカラオケ上達のコツ

ここで、出場者への吉さんのコメントの中で、特に印象に残っているものをひとつ紹介します。
「たとえば、『ぽつり・ぽつりと』(『酔歌』の歌い出しの歌詞)のように、言葉と言葉を切って歌ったほうが感情が出る歌もあるんです」
唯野も全く同意見で、特に「語り」が必要とされる演歌・歌謡曲では、歌詞をしっかり伝えるうえでも、言葉と言葉に、ほんのわずかな「間」を取ることが大事と考えます。こうした「間」を入れることで、次の言葉の第一音がよりはっきりしてくるのです。

『酔歌』の例で言えば、『ぽつりーぽつりと』のように言葉を伸ばして繋げるよりも、『ぽつり・ぽつりと』のように少し「間」を入れて歌うほうが、二回目の「ぽ」が際立ちます。そのことで、「ぽつりと」という言葉が生きてくるのです。カラオケの練習において『語り』をテーマとされている方は、ぜひ吉さんのこのアドバイスを意識してみてください。

カラオケ歌広場さんの吉幾三企画限定メニュー「男のガーリックかつ丼」(写真提供:株式会社クリアックス様)

カラオケ歌広場さんの吉幾三企画限定メニュー「男のガーリックかつ丼」(写真提供:株式会社クリアックス様)

今回、筆者の唯野も、実際に出場してみて肌で感じましたが、カラオケを通じてアーティストと生で触れ合えるイベントは、カラオケユーザーにとって非常に貴重なものです。

今回のカラオケ歌広場さんと同様、今後は多くのカラオケチェーン店が、さまざまなユーザー参加型のイベントを開催することが予想されます。読者のみなさまも、行きつけのカラオケ店にてこうしたイベントの告知を目にした際は、ぜひともエントリーをしてみてください。きっと、今まで以上にカラオケが楽しくなることかと思います。
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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