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黒田育世ワークショップ公演『SHOKU』インタビュー!(6ページ目)

BATIK率いる黒田育世さんが手がけるワークショップ公演『SHOKU』。一般公募の受講者に自身のレパートリーを振付け、成果発表を行うという意欲的な試みです。黒田作品は過酷なことでも知られ、ワークショップ生には大きな挑戦となるところ。ここでは、主宰の黒田さんにインタビュー!企画のきっかけとその想いをお聞きしました。

小野寺 悦子

執筆者:小野寺 悦子

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初演から12年という月日を経た今、黒田さんにとって
『SHOKU』はどんな存在ですか?

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(C) TOKIKO FURUTA

黒田>まず『SHOKU』という作品があり、私はそこによじ登っていっただけという気がしていて……。私自身初演からずっと踊ってきた中で、一時期は『SHOKU』が肉にぴったりくっついている感覚がありました。『SHOKU』を踊ることがすごく普通になったというか、とてもしっくりきてしまって、これは距離を置かなければいけないと思った時期があったんです。

実際に距離を置いて、いろんなツアーで作品を観ていく過程で、“よくできた作品だな”と思ったり、“気恥ずかしいな”と感じた時期を越えて、今は“ああ、よくぞ私のもとに降ってきてくださいました!”って思う。『SHOKU』をつくったのは24、25歳のとき。あのわからんちんだった時代の私のもとに、よく訪れて来てくれました、という気持ちでいっぱいです(笑)。

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ワークショップの模様 (C) TOKIKO FURUTA



ワークショップ公演は今後も開催する予定ですか?

黒田>ぜひ続けていきたいと思っています。できれば『おたる鳥をよぶ準備』もやりたいんですよね。でも『おたる鳥をよぶ準備』は美術として、それぞれのダンサーの絵を描いたので、やるとなるともう一回描いてもらわなきゃいけない。もし今回みたいにダブルキャストになると、何枚も描かなければいけない(笑)。大変なことになってしまうので、ちょっと現実的じゃないかもしれません。

あと『あかりのともるかがみのくず』もやりたいし、挑戦してみたい作品はたくさんあります。でもたぶん一番現実的なのは、『ペンダントイヴ』だと思う。もちろん、今回の『SHOKU』を成功させなければ次はないけれど……。

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ワークショップの模様 (C) TOKIKO FURUTA


最後に、メッセージをお願いします。

黒田>12年前につくった作品が、新しいキャスト、新しい枠組みで、また全然違う呼吸のしかたをします。できたら、初日のBATIKの公演とワークショップ生公演の両方を観ていただけたらと(笑)。

こうしてずっと上演し続けてる作品というのは、骨がどんどん太くなってきているもの。初演の作品を観るのとは、全く違う感覚があると思うんです。作品の皮膚の厚さ、骨の太さ、そうした部分も楽しんでいただけたら嬉しいし、それが一番いい形でできるよう精一杯努力したいと思います。

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ワークショップの模様 (C) TOKIKO FURUTA




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