ワークショップの内容をお聞かせください。
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(C) TOKIKO FURUTA
ワークショップでは、まず身体のメンテナンスのために、バーレッスンを毎日行っています。振付に関しては、最初に私が全体像を説明して、その後どうしてこういうシーンをつくったか、そのときの気持ちだったり、何に問題を感じていたかといった、シーンのいわれをみなさんにお伝えしていきました。
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(C) TOKIKO FURUTA
実際これは、とてもいいシステムだと思います。死ぬ気で踊ってきたダンサーたちから、そのひとにしかないメソッドが伝わってゆく。実際カンパニーの中では、踊り継ぐという作業はずっとやってきていました。『SHOKU』とか、『モニカ モニカ』もそう。リプレイスはしてきたけれど、それをメンバーではなく、こうした形でみなさんにお渡しする、抱え込むことなく作品の全てを伝授する。ひとつのワークショップの形であり、本気のワークショップの形です。やっててすごく楽しいし、とても意義を感じています。
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ワークショップの模様 (C) TOKIKO FURUTA
作中の役柄はどのように決めましたか?
黒田>直感です(笑)。みなさんの姿を拝見していて、“これは絶対イケる!”と感じた役をお渡ししました。それと“彼女がここでこういう風に立ってくれるとみんなが頑張れる”とか、グループの中のバランスも考えたところ。あと作業はマンツーマンで行うことになるので、BATIKのダンサーとの相性も踏まえて決めていきました。ひと通り振付作業が終わったところで、一度BATIKのダンサーがワークショップ生の前でデモンストレーションを行いました。メンバーが本気で踊ることで、モチベーションを高め、イメージトレーニングをしてもらおうと思ったんですけど……。みなさん固まってましたね。お地蔵さんみたいになってました(笑)。
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ワークショップの模様 (C) TOKIKO FURUTA