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黒田育世ワークショップ公演『SHOKU』インタビュー!(2ページ目)

BATIK率いる黒田育世さんが手がけるワークショップ公演『SHOKU』。一般公募の受講者に自身のレパートリーを振付け、成果発表を行うという意欲的な試みです。黒田作品は過酷なことでも知られ、ワークショップ生には大きな挑戦となるところ。ここでは、主宰の黒田さんにインタビュー!企画のきっかけとその想いをお聞きしました。

小野寺 悦子

執筆者:小野寺 悦子

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昨年のワークショップ公演『ラストパイ』の手応えはいかがでしたか?

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 (C) TOKIKO FURUTA

黒田>私自身すごくいい経験をさせてもらって、本当にかけがえのないものになっています。実は私は昔からワークショップが苦手で、なるべくならやりたくないな、という気持ちがありました(笑)。でも昨年兵庫のDANCE BOXでソロレパートリーのワークショップを行ったところ、私がワークショップをやるならこういう形なんだと気付いた。2~3日のワークショップで急いでエッセンスをお伝えするというよりは、こういう形で時間をかけてみなさんと作品をつくる方がいいとーー。

その数ヶ月後に『ラストパイ』のワークショップ公演をやり、またお茶の水女子大学で振付をさせてもらったりと、徐々に教育の現場にお邪魔することが増えてきた。今は“こういう風にやっていけるのでは……”というものが、何となく見えている感じです。

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(C) TOKIKO FURUTA

ワークショップ公演の手応えはすごくありましたね。再演をできるというメリットもあるし、なおかつBATIKのダンサーにとっても大きな刺激になる。お客さんにしても、ワークショップ生が呼んだ普段はお越しにならない方々が足を運んでくださり、いつもとは全く違った反応を示してくださる。

ワークショップ発表というと、なんとなくフィルターをかけて見てしまうというか、“どうせワークショップの公演でしょ”と想像する域を打破できたと自負しています。あとは、本当に踊りたいと思ってる若いひとたちの人生に食い込めるワークショップをやった、考える材料になることができたのでは、という想いが強くありますね。

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ワークショップの模様 (C) TOKIKO FURUTA


今回のワークショップに『SHOKU』を選んだのは何故でしょう?

黒田>本当は『あかりのともるかがみのくず』にしたかったんですが、稽古場にある程度のスペースを確保しなければいけないといった問題と、経済的にリスキーな部分があったので、比較的コンパクトな『SHOKU』に落ち着きました。

ツアーにしてもそうなんですけど、先方から『花は流れて時は固まる』を持って来てくださいというオファーがあっても、結局経済的に折り合わなくて『SHOKU』になることが多い。なので『SHOKU』は大活躍で、BATIKのレパートリーの中では再演に恵まれた作品でもあります。

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ワークショップの模様 (C) TOKIKO FURUTA



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