次々と福の神様がやってきた
満面の笑みで幸せをもたらす布袋様
大黒様と恵比寿様が仲間を呼び寄せるかのように、ふくよかな体格の布袋様を思わせる3.5メートルの樹齢1000年の大ナラ、優雅に天を舞う吉祥天様を思わせる7.5メートルの樹齢800年の大トチなど、次々と飛騨の山中で七福神に似た大木と出会います。
その大半が新たに伐り出したものではなく、落雷などによる倒木であり、これほどの大木が山中で腐ってしまわずに使える状態で見つかること自体が奇跡的とのこと。不思議な縁を感じた三人はそれぞれの木と出会う度に浮かび上った福の神様の姿を刻み、日本一の大七福神の完成を目指して、さらなる制作の日々を過ごしました。
そして最後の一体となる毘沙門天様は、遠く会津磐梯山のふもとで1000年もの間地中に埋まっていた7.5メートルの大ケヤキと出会って完成。1986年、7年の歳月をかけて日本一の飛騨開運乃森大七福神が勢揃いし、三人の漢たちの熱い夢は見事成就したのでした。
吉祥天様。「天女の大トチ」と名付けられた名木の形をそのまま生かして、空を舞う姿を見事に彫り上げました
1000年間地中に眠っていた大ケヤキに彫られた毘沙門天様。足元の邪鬼とそれを踏みつける足は自然の造形
自然と匠の技の結晶
名水「福徳の水」で仕込んだ地酒もおすすめ
とくに人気があるのがこの大七福神建立の原点となった大黒様の福袋。自然が作り上げた木のこぶの形そのままに、多くの人々に撫でられて光輝いています。他の福の神様たちも自然の造形を生かした彫り方で、まさに自然と人間による共作といえる素晴らしい彫刻群です。
また大七福神のお告げによって湧き出たという「福徳の水」もあり、毎日大七福神にお供えされる霊験あらたかな名水として人気を集めています。
長い眠りから目覚めて、この世に降臨した七体の大きな福の神様たち。森の中で神様たちの楽しい宴が今日も開かれています。
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■飛騨開運乃森
岐阜県高山市西之一色町3-2025-2
0577-33-3317
冬期不定休 要問合せ
地図:Yahoo!地図情報