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設立10周年!金森穣が語るNoismの過去と未来<後編>(7ページ目)

2004年に日本初の劇場専属舞踊団として新潟に誕生したNoism。3年ごとの契約更新を繰り返し、2014年4月をもって設立10周年を迎えました。ここでは、芸術監督の金森穣にインタビュー! 設立のきっかけから現在までの道程、今後の構想をお聞きしました。

小野寺 悦子

小野寺 悦子

バレエ ガイド

ダンス専門誌、劇場・カンパニー広報誌、公演プログラム、ウェブなどで執筆するほか、舞台・映画などエンターテインメント全般のインタビュー&執筆など幅広いジャンルで活動している。

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この10年という節目を区切りに何か考えていることは?

金森>10年は特にない。100年後を考えています。3世代ですよね。文化として定着させるためには、自分の世代だけで変えられることではない。ひとりの人間がある程度アクティブにことを起こせるのは30年。だから次の次の世代まで続くビジョンを持って続けていかないとムリだと思う。

100年といっても、文化が成熟する時間として考えたら決して長くはない。だってクラシック・バレエは400年やってきてるし、能にしても600年以上やってきてる。それに比べたら、たったの100年。100年で成そうとしているんだから短いくらい。毎年毎年、今生きてるひとたちが頑張って次の世代が受け継いでいかなかったら成し得ない。

もちろん何か思いがけない飛躍があって、バン! と環境が変わるようなこともあるかもしれない。ただ、それは時流みたいなものだし、自分の力ではどうにもできない。当事者にとっては、時間のかかる地道な作業の継続でしかない。だからたとえそういう飛躍がないとしても、地道な作業を続ける為には忍耐力が必要なんです。100年後に対する根拠のない自信とビジョン、信念がないと、忍耐だけでは辛いですよね。

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『PLAY 2 PLAY~干渉する次元』改訂版再演(2013年)
撮影:篠山紀信



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